日本人の約1割といわれる左利きの人たちは、左利きの利点と不便をどう感じているのだろうか。筆記具メーカーのゼブラは、左利きの悩みの実態について2016年3月にオンラインアンケートを実施した。
その結果によると、左利きは、頭が良いイメージを抱かれ、個性的に見られるなどして得することがある一方、右利きであれば気にもかけない不便さに悩む生活をしていることが分かった。特に、右利きを想定して作られている文房具の使用でストレスを感じている。
左利きに対するイメージは?
全国の左利き104人に、左利きで良かったことを尋ねると、「個性的と思われる」(38%)が最も多く、「スポーツで有利」(33%)、「センス良さそうに見える」(25%)、「頭が良さそうに見える」(24%)、「少数派なので目立つ」(21%)が続いた(図1)。
逆に左利きで困ったことは、「はさみやカッターが使いにくい」(58%)がトップに挙げられ、「食事で左隣と腕がぶつかる」(43%)、「お玉でスープがすくいづらい」(38%)、「自動改札がタッチしにくい」(32%)といった声が多かった。また、4人に1人(24%)が「ペンで手書きしにくい」(24%)と答えた(図2)。
かつては左利きの人は子供の頃に右利きに矯正されていたが、最近は個性重視で矯正されない傾向が見られる。左利きを矯正されたことがある回答者の割合は、50代では2割近い(18%)のに対し、40代(12%)、30代(10%)、20代(13%)は約1割にとどまった。
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