翌日が休みなら、医師もやっぱり寝だめする
平日の睡眠時間、50歳代までは「5~6時間」が最多
内山郁子=日経メディカル

睡眠薬の服用についての設問では、「睡眠薬は服用していない」との回答が最も多く、80.0%を占めた。時々服用する医師は14.4%、いつも服用する医師は5.6%で、合わせると2割の医師が睡眠薬を服用していることが分かった(図3)。
年代別の分析では、睡眠薬の服用率が加齢に伴ってきれいに上昇することが明らかになった(図4)。睡眠薬をいつも服用する医師の割合は、20~30歳代ではわずか2.3%なのに対し、70歳以上では12.7%。時々服用する例も合わせると、70歳以上の医師では3割強(32.7%)が睡眠薬を服用していることになる。

最後に、取材で何度か耳にした「精神科や麻酔科の医師は睡眠薬の服用率が高い」という噂を検証してみた。精神科の医師は他科医よりも睡眠薬の処方機会が多いし、麻酔科の医師は患者を眠らせるのが仕事という側面があるので、どちらも睡眠薬をよく知り尽くしていると言えそう。果たして噂は本当なのか? 精神科、麻酔科の睡眠薬服用率を図5に示す。

精神科、麻酔科とも回答者数が少ないため参考データとして見ていただきたいのだが、精神科の医師では睡眠薬を「いつも服用する」との回答が9.0%と高いことが目を引いた。一方、麻酔科の医師では「時々服用する」が22.5%と高い。やはり噂は本当だった!? なお、図には示していないが、他科の分析ではこのような特徴的な差異は出なかったことを付記しておく。
