国立がん研究センターのがん対策情報センターは、2015年のがん統計予測データを発表した。今年新たにがんと診断される数(罹患数)は推計98万2100例で、2014年の予測値から約10万例増加。今年がんで亡くなる人は推計37万900人で、2014年予測値を4000人上回る。
前年と比べた罹患数の増加は、高齢化の進行とがん登録の精度向上が要因と考えられる。男女別の罹患数は、男性が56万300例、女性が42万1800例と予測される。
罹患数は前立腺がんが順位を上げると予測
男女合わせた部位別では、大腸がんと前立腺がんが増加。昨年3位だった大腸がんが13万5800例でトップに立ち、次いで肺がんが13万3500例、胃がんが13万3000例で続いた。昨年は1位が胃がん、2位が肺がんだった。前立腺がんは昨年5位から4位になり、乳がんと順位が入れ替わった。
男性では前立腺がんが最多で、胃がん、肺がんと続く(2014年予測では、胃がん、肺がん、前立腺がんの順)。女性は1位が乳がん、2位が大腸がん、3位が肺がんとなる(2014年予測値では乳がん、大腸がん、胃がんの順)。
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