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新型コロナの外出自粛はいつまで続く? 専門家会議の岡部信彦氏に聞く

 堀田恵美=ライター

新たな検査法や試薬が次々に実用化、検査数の増加に期待

検査数を増やすために、国はどんな対策を講じているのですか?

岡部さん これまでは、検体をとる保健所担当者や医療機関、検査機関の受け入れ可能数などに限りがありましたが、地域の医師会や民間検査会社の協力を得て、検査数の増大を試みています(*3)。

 また、検査を開始してから結果が出るまでに6時間以上かかる従来のPCR検査以外にも、同等またはそれ以上の検出率で検査工程を60分に短縮できる短時間PCR検査、あるいは、検出までに要する時間が40分ほどのLAMP法やスマートアンプ法といった新たな検査法も続々と開発され、健康保険も適用されるようになっています(表1)。こういった検査法も並行して導入することで、今後、1日の検査数は増えていくはずです。

表1 新型コロナウイルスの主な検査法
PCR検査
PCRはPolymerase Chain Reaction(ポリメラーゼ連鎖反応)の略。DNAの複製を人工的に繰り返すことで、感染の有無を判定する。新型コロナウイルスはRNAウイルスなので、最初にRNAをDNAに変換した上でDNAを増やす。
従来の試薬に加え、島津製作所や杏林製薬などが、検体採取からウイルス検出までの時間を約1時間に短縮できる試薬キットを開発し、保険適用されている。
LAMP法
栄研化学が開発した検査法。LAMPとは、Loop-mediated Isothermal Amplification の略で、通常のPCR検査のように温度を段階的に変化させる必要がなく、約35分でウイルスの有無を判定できる。長崎大学とキャノンメディカルシステムズもこの技術を使い、新型コロナ迅速診断システムを開発。行政検査での使用が承認されている。どちらも保険適用。
スマートアンプ法
神奈川県衛生研究所と理化学研究所が開発した検査法。LAMP法と同様に、温度変化なしで迅速にRNAを増幅し、10~30分と迅速にウイルスが検出できる。ダナフォームが発売、保険適用。

 ただ、PCRをはじめ、LAMP法、スマートアンプ法は、ウイルスの遺伝子を増殖させる技術を用いていて、「検体の中にウイルス遺伝子があるかどうか」を調べる検査であることに注意が必要でしょう。つまり、厳密に言うと、ウイルスの遺伝子が見つかったからといって、そのウイルスに増殖力(感染力)があるかどうかということは別になります。研究は進められていますが、感染力のあるウイルスの有無を調べる方法は日数がかかるので、現段階では実用化に至っていません。

 日本は欧米に比べ、インフルエンザの迅速診断がインフルエンザシーズン中には日常的に行われており、その技術(*4)を応用した迅速診断法の開発が現在進んでいます。数カ月後には、今の状況がうそのように素早く検査できるようになっているかもしれません。

*3 厚生労働省は4月26日、新型コロナウイルス感染の有無を調べるPCR検査の数を増やすため、検体の採取を歯科医師にも認める方針を決定。近く、都道府県に通知される予定。従来の検体採取は、感染症指定病院などの医師か臨床検査技師、看護師等に限られていた。

*4 「抗原抗体反応」を用いて、鼻腔ぬぐい液や咽頭ぬぐい液に含まれるウイルス抗原(そのウイルス独自のたんぱく質)を検出するもの。その場で感染の有無が分かる。
新型コロナ
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