日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > からだケア  > トピックス  > 腎臓専門医に聞く、避難生活での4つの注意点  > 2ページ目
印刷

トピックス

腎臓専門医に聞く、避難生活での4つの注意点

「食事」「睡眠」「運動」――少しの工夫で健康を守ろう

 中西奈美=日経Gooday

水分は控えず、避難前と尿が違わないか確かめる

避難前に比べて回数は減っていないか、色が濃くなっていないか確かめてみる。(©nosonjai-123rf)

 大勢の人が生活する避難所のトイレは混雑しやすいといわれる。トイレの順番待ちで数時間待つため、トイレの回数を減らそうと水分をとるのを控える人は少なくないのではないだろうか。「水分をとる量を控えると脱水症状になり、血液が濃くなってしまいます」と堀川先生は指摘する。前述したエコノミークラス症候群の発症に、さらに拍車をかけることになる。

 災害後の避難生活中には、狭心症や心筋梗塞が起こりやすくなることも明らかになっている。これも水分を控えることに関係があると、堀川先生。「エコノミークラス症候群と同じく、脱水症状は心筋梗塞などの引き金になります」(堀川先生)。

 排尿回数については個人差が大きく、「1日○回トイレに行けばいい」といった指標はない。そこで、重要になるのが避難前の生活との比較だ。「思い出してみて、避難前よりも『トイレの回数が減っている』『尿の色が濃い』と感じたら、自覚はなくても脱水症状になっている可能性があります。意識して水を飲む量を増やしてください」(堀川先生)

アルコール消毒液を活用し手洗いを徹底

 食中毒への注意も必要だ。報道によれば、ある避難所で食中毒が発生し、下痢や嘔吐を訴える人からノロウイルスが確認されたという。特に乳幼児や高齢者など、抵抗力が弱い人は重症化しやすいため、食中毒の予防には十分な対策が求められる。

 「使える水が限られているため、水で手を洗うことが難しい場合は速乾性のアルコール消毒液などが便利です」(堀川先生)。多くの人が集まる避難所では、集団感染のリスクが高まる。特に気温が上がるこれからの時期は注意が必要だ。

【まとめ】

  • 塩分制限のある人は、食品の塩分量を覚えておく

     1日当たりの塩分摂取量は、塩分制限のある人:6~7g以内、塩分制限のない人:男性11g、女性9g以下に。

  • 適度に運動し、足を伸ばして横になって寝る

     ふくらはぎの筋肉を動かしたり、脚を高くして寝ることで血流を良くする。

  • 水分は控えず、避難前と尿が違わないか確かめる

     避難前よりも「トイレの回数が減っている」「尿の色が濃い」と感じたら、自覚はなくても脱水症状になっている可能性も。

  • アルコール消毒液を活用し手洗いを徹底する

     多くの人が集まる場所では、集団感染のリスクが高まる。特に気温が上がるこれからの時期は食中毒対策として必須。

関連記事
堀川和裕(ほりかわ かずひろ)先生
さいたまほのかクリニック院長、腎臓専門医、総合内科専門医
堀川和裕(ほりかわ かずひろ)先生 1986年 東京医科歯科大学医学部卒業。静岡済生会病院、静岡共立クリニックなどを経て、2010年より現職。患者さんにわかりやすい表現で説明することで定評がある。医療についての理解を広めるため、ラジオ番組やインターネットTVなどのパーソナリティーも務める。

先頭へ

前へ

2/2 page

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 強い足腰を維持するための「骨」の強化法

    健康長寿の大敵となる「骨の脆弱化」を予防するには、若いうちから「骨を強くする生活習慣」を取り入れていくことが大切だ。このテーマ別特集では、骨が弱くなるメカニズムや危険因子、骨を強く保つための生活習慣のポイントなどについて解説していく。

  • もの忘れと認知症の関係は? 認知症リスクを下げる生活のポイント

    年を取っても認知症にはならず、脳も元気なまま一生を終えたいと誰もが思うもの。しかし、「名前が出てこない」「自分が何をしようとしたのか忘れる」といった“もの忘れ”は、中高年になると誰もが経験する。⾃分は周りと比べて、もの忘れがひどいのでは? ひょっとして認知症が始まったのか? と不安になる人も多い。このテーマ別特集では、もの忘れの原因や、将来の認知症にどうつながるのか、認知症を予防するにはどうすればいいのかについて、一挙にまとめて紹介する。

  • 痛風だけじゃない!「高すぎる尿酸値」のリスク

    尿酸値と関係する病気といえば「痛風」を思い浮かべる人が多いだろう。だが、近年の研究から、尿酸値の高い状態が続くことは、痛風だけでなく、様々な疾患の原因となることが明らかになってきた。尿酸値が高くても何の自覚症状もないため放置している人が多いが、放置は厳禁だ。本記事では、最新研究から見えてきた「高尿酸血症を放置するリスク」と、すぐに実践したい尿酸対策をまとめる。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.