カルシウムを摂るだけでは歯質は強化できない
回答者の76.4%が「歯質は強化できるもの」と考えているものの、歯質を強化するために何か行っている人は12.6%にとどまった(図4)。
また回答者の80.0%は、カルシウムを多く含む食品を摂れば歯質は強化されると思っている(図5)が、これは誤った認識だと同調査は指摘する。歯は牛乳や魚などに含まれるカルシウムを摂取するだけで強くなることはなく、歯磨き粉に含まれるフッ素がカルシウムなどミネラルの取り込み(再石灰化)を促進し、歯質を強化する。
回答者の大多数(89.4%)は口内のむし歯リスクが最も高くなるタイミングは「就寝中」だと認識しているものの、約2割(19.8%)が週2回以上、寝る前に歯磨きしないことがあると答えた(図6)。年代別ではその割合は40代(25%)が最も高い。
口の中を健康に保つさまざまな働きがある唾液について質問すると、35.8%が「最近、唾液の量が減った」と感じ、特に40代(45.0%)は強く実感している。唾液はストレスや疲れ、加齢、薬の副作用などにより分泌が減少することがあり、その結果、歯質が低下するリスクが高まるおそれがある。
