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草むらに注意! マダニが運ぶ殺人病「SFTS」とは

咬まれて1~2週間で発熱、下痢、下血などが現れ、1~3割弱が死亡

 高橋義彦=医学ライター

マダニは森林や市街地の草むらに生息する。(©kasto-123rf)

 春になると、野外で自然に親しむ機会が多くなる。これからの季節は虫にとっても活動のシーズン。

 デング熱などのウイルスを媒介する蚊や、刺されるとショック症状を起こすこともあるハチなどによる虫刺されに注意する必要があるが、これらに加え、気を付けてほしいのがマダニだ。森林や草むらに生息するマダニに咬(か)まれると、死亡率の高い重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome;SFTS)を発症することがあるからだ。

 SFTSは中国で2011年に報告された新しい感染症で、SFTSウイルスを持つマダニを介して感染する。日本でも2013年以降、年に約40~60例が報告されている。ほとんどが西日本の患者だが、SFTSウイルスを保有するマダニは全国的に分布していることも分かってきた。西日本以外の地域でも決して油断できない。

SFTSウイルスを保有するマダニは日本に広く分布

 マダニはダニの一種だが、住宅内に生息し、気管支喘息、アトピー性皮膚炎などを誘発するコナヒョウヒダニなどの小型のダニとは異なる。植物害虫のハダニ類とも違う。マダニは硬い外皮に覆われた、比較的大型のダニで、ヒトやヤギ、ヒツジなどの哺乳動物の皮膚に咬み付き、吸血して成長する。

 体長は吸血前でも3~8mm、吸血後だと10~20mmになるため、肉眼で確認できる。野外に広く生息し、市街地の草むらなどにも潜んでいる

 ただ、すべてのマダニがSFTSウイルスを持っているわけではない。SFTSウイルスを保有することが分かっているマダニは、フタトゲチマダニ、タカサゴキララマダニなど数種類。また、これらの個体すべてが、SFTSウイルスを持っているわけでもない。中国の報告によると、患者発生地域で捕獲されたフタトゲチマダニのうち、SFTSウイルスの遺伝子が検出されたのは数%に過ぎない。しかし、SFTSウイルスを保有するマダニは、日本でも広く分布することが最近の研究で明らかにされている。

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