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イベント終了後に考えたApple Watchを評価する3つの視点

 神近 博三=日経デジタルヘルス

その2:音声認識が大きな役割を果たすはず

 Apple Watchの画面はスマホに比べると相当小さい。タッチパネルのソフトキーボードで長いテキストを入力することは、ほぼあきらめたほうがよさそうだ。プルダウンなどメニュー選択方式のインターフェースも、込み入った内容は厳しくなる。そうなると、Appleお得意の音声認識機能が、重要な役割を果たす場面が増えてくるはずだ。

 例えば、メールなどのコミュニケーション機能をApple Watchで使おうとすると、音声認識でメッセージを入力することが当たり前になるだろう。滑舌が悪くて音声をうまくテキストに変換できない人は、音声入力を音声ファイルにしてメールに添付してやればいい。

 前述のサードパーティ提供のApple Watchアプリにしても、音声認識機能をうまく生かせるかどうかでユーザーの満足度は大きく変わってくる。特にランニングやサイクリング中のアプリ操作は、音声認識がデフォルトになるだろう。Apple Watchの評価は、それらの出来栄えを見てから判断すべきだと思う。

その3:100万円超の高級モデルについては何も言えない

 Apple Watchには、100万円を超えるハイエンドモデル「Apple Watch Edition」がある。筆者は普段、腕時計をしておらず、必要があればスマホで時刻を確認している。数十万円はおろか、最近では数万円の時計を買おうと考えたこともない。こうした人間が、世界中の高級デパートやブティックで富裕層に向けて販売されるApple Watch Editionについて、あれこれ利いたふうな口をきくべきではない。

 もちろん高級時計の門外漢は門外漢なりに、気になることがある。例えば、100万円を超える時計が、バッテリーがヘタっただけで使えなくなるのでは残念すぎる。バッテリーは交換できるのか、できるとしたらいくらぐらいかかるのか。Apple Watchに小型のLTEモジュールを組み込めるようになったら、貴金属製のケースはそのままにして内部だけを交換できるのだろうか。いっそのこと100万円超モデルはユーザーが死ぬまでメンテナンスフリーにして、画期的な技術革新があったら無償で新品に取り替えてくれてもいいのではないだろうか。

 東京・六本木のイベントでは、こうした疑問をApple Japanの担当者にぶつけてみた。担当者はしばらく押し黙った後、「私を含めて、そうした質問にお答えできる人間はここにはいないと思います」とだけ答えてくれた。

 会社に戻ってからApple製品に造詣の深い先輩社員に同じような疑問を述べて、「どう思いますか」と尋ねてみた。その答えは「でもね、そういう細かい損得を気にする人は、そもそもApple Watch Editionを買おうとは思わないんだよ」というものだった。

 確かに、Apple Watch Editionの購買層となる人たちは「このアプリを入れたら、×円分の元が取れる」とかは考えないだろう。そこで前述のような結論に至った次第である。

この記事は、日経デジタルヘルスからの転載です。

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