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脳梗塞、認知症のリスクを高める心房細動 息切れや動悸に注意

 梅方久仁子=ライター

治療法は、薬物療法やカテーテルアブレーション治療など

 心房細動は、軽症の場合は心拍数を整える薬や発作を抑える薬で治療する。これらの薬は、早い段階で使ったほうが効果的だ。

 最近では、根治を目指すカテーテルアブレーション治療が、盛んに行われている。

 カテーテルアブレーション治療は、カテーテルを脚の付け根の静脈から心臓まで入れて、異常な電気信号を伝える部分を焼灼(しょうしゃく)し、信号を遮断する方法だ。高周波電流で低温やけどを起こす方法や、カテーテルの先端に付けたバルーンに液体窒素を流し込み、マイナス50度くらいで凍傷を起こさせる方法などがある。異常信号が伝わらなくなれば心房が震えなくなり、根治を期待できる。

 ただ、カテーテルアブレーション治療は、100%成功するわけではない。

 「カテーテルアブレーション治療で根治しても、20%から50%程度の患者さんは再発してしまいます。そのため、治療後も持続的なモニタリングが必要だと考えています」(妹尾さん)

生活習慣の乱れが、心房細動を招く

 心房細動は、どのような人がなりやすいのだろうか。

 心不全、高血圧、狭心症、心筋梗塞、弁膜症など、心臓になにかしらの病気を持っている人は心房細動になりやすい。心臓に病気がなくても、年を取るにしたがって心房細動になりやすくなる。高齢者に起こりやすく、80歳代では10人に1人が心房細動を発症しているとも言われている。また、肥満、糖尿病、飲酒や喫煙の習慣、睡眠時無呼吸症候群、ストレス、不規則な生活習慣なども心房細動のリスクが高い。

 このような症状や生活習慣がある人は、高齢ではなくても注意すべきだろう。

 心房細動をチェックするには、自分で脈を測ってみるとよい。手首の内側、親指の付け根の下あたりを、反対の手の人さし指、中指、薬指の3本をそろえて軽く当てる。手首のしわのあたりを薬指の先に当て、骨の内側を探すようにすると見つけやすい。

 15秒くらい脈拍を測り、規則正しく脈を打っていることを確かめる。もしちょっと不規則かなと思ったら、さらに1、2分程度触れ続けて確認しよう。心房細動の場合は、脈が弱い、脈が不規則、脈が数えられない、などの症状が表れる。普段からときどき測っておけば、異常が出たときに見つけやすい。

 もし脈がおかしいと思ったら、早めにかかりつけの病院を受診して検査をしてもらおう。軽い息切れや動悸の症状を見過ごさないことも大切だ。

(図版制作:増田真一)

妹尾恵太郎(せのお けいたろう)さん 京都府立医科大学不整脈先進医療学講座 講師
妹尾恵太郎(せのお けいたろう)さん 2006年、滋賀医科大学医学部卒業。心臓血管研究所付属病院、University of Birmingham, Institute of Cardiovascular Sciences リサーチフェローなどを経て、2018年、京都府立医科大学不整脈先進医療学講座 助教。2020年より現職。

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