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「月に5日だけ」のインターバルダイエット、続けやすく減量以外の利点も

 塚越小枝子=ライター

毎日、食事制限が続くのはつらいけれど、月に5日間だけならハードルが低い!?。写真はイメージ=(c)loganban-123rf

 ロンゴ博士らのグループは、健康な男女100人を対象とした研究で、1カ月のうち5日間だけ摂取カロリーを制限するFMDを3周期実施して、その効果を検証している。「カロリー制限期間の1日目は1100kcal程度、2~5日目は720kcal程度に摂取エネルギー量を抑え」(*1)、炭水化物とたんぱく質は抑えめ、脂肪は多めの食事をしてもらったという。

 この研究の結果、「脂質異常や高血糖の傾向にあった人で、体重や血圧、空腹時血糖、中性脂肪値やコレステロール値、炎症のマーカーとなるC反応性たんぱく、糖尿病の発症やがんの成長に影響するインスリン様成長因子1(IGF-1)に改善が見られた」(*1)(Sci Transl Med.2017 Feb15;9(377).)。

膵臓の機能が回復し、糖尿病の症状が改善?

 ロンゴ博士らのグループによるマウスの実験では、FMDによって、糖尿病モデルマウスの膵臓(すいぞう)のβ細胞が再生し、糖尿病の症状の改善も見られたという。「糖の代謝をコントロールするホルモン、インスリンを分泌する膵臓のβ細胞は、一度壊れてしまえば元に戻らないというのが通説」(*1)。ところがβ細胞が再生することが分かったのだ。さらに「ヒトの膵臓から採取したβ細胞を、カロリー制限食を模した培養液で36時間培養したあと通常の培養液で培養したら」(*1)、大部分のβ細胞が壊れてしまう1型糖尿病のヒトのβ細胞でさえ、インスリンを作り出す機能が回復することも確認されたという(Cell. 2017 Feb 23;168(5):775-788.e12)。

 「そのメカニズムはまだはっきりとは分かっていませんが、カロリーを制限する5日間のうちに体内の幹細胞(ステムセル)が増えるようです」(坪田さん)

 幹細胞とは、分裂して自分と全く同じ細胞を作る能力と、さまざまな別の種類の細胞に分化する能力を持つ、組織や臓器のもととなる細胞のこと。「5日間のカロリー制限であえて飢餓状態に近い状態にすることによって、幹細胞がなんとか生き延びようとさまざまなファクターを出して増えるのではないか。そして、それにより膵臓のβ細胞が再生するから血糖値が高い人は下がるのではないでしょうか。ちなみに、FMDを行うと、記憶力が良くなったり、カロリー制限中にたんぱく質摂取を減らすにもかかわらず筋肉が落ちないという効果もあるようです。これも幹細胞が増えることで脳の海馬の細胞や筋肉の細胞が増えることと関係していると思われます」(坪田さん)

 詳しいメカニズムの解明には今後の研究成果が待たれるところで、FMDの効果についてもまだ科学者たちの間で一致した見解は得られていないという。

 「何よりロンゴ博士らが研究で行っている方法を一般の人が厳密にその通り行うのは困難です。しかし、考え方を取り入れることは簡単です。絶食のような極端な方法ではなく安全でもあるので、『これならできそう』と思える形でやってみるとよいのではないでしょうか。ちなみに、FMDは直訳すれば『断食模倣食』という意味ですが、断食という言葉は全く食べないと誤解する人もいるので使いたくありません。一定の間隔を置いてダイエットをするということで、『インターバルダイエット』と呼んではどうでしょうか。実は私もこの8カ月、インターバルダイエットを行っています」(坪田さん)

1カ月のうち5日だけ摂取エネルギーを半分に

 FMDのエッセンスを取り入れた坪田さん流「インターバルダイエット」のポイントは以下の通りだ。

*1 慶應ヘルスサイエンスニューズレターVol.15より

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