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糖質制限ダイエットは本当に安全か?

総カロリーの3~4割に抑えると、死亡やがんのリスクが上昇

 大西淳子=医学ジャーナリスト

自分の基礎代謝量ってどのくらい?

 自分の基礎代謝量を知ることができるWebサイトは複数あります。多くが、年齢、身長、体重、日常的な身体活動のレベル(高、中、低の3段階から選択)を入力すると、推定値が出るしくみですが、使用する計算式が異なるために結果はばらつきます。本来、筋肉量によって基礎代謝量は変化します。体組成計を持っている人は、筋肉量も考慮した値を知ることができます。

糖質制限ダイエットとは

 糖質制限ダイエットは、厳格なものから緩いものまでさまざまな方法が提案されています。桐山氏らが実践していたのはスーパー糖質制限(1回の食事の糖質摂取量を20g以下、1日の摂取量を50~60gにする)でした。

 日米の糖尿病学会は、糖尿病患者に対して、糖質摂取量を130g以下にする緩やかな方法を推奨しています。日本人の場合には1日3食のうち2食を糖質抜きにすると、おおよそそのレベルになります。

糖質制限で死亡リスクが上昇する危険性を示唆

 いよいよ論文紹介です。ここで紹介する2本の論文はいずれも、非常に大きな集団を分析対象にしています。1本はすでに報告されていた複数の論文の結果をまとめて分析したもの、もう1本は米国の大規模集団を20年以上追跡したものです。どちらも、糖質制限食が死亡リスクを上昇させる危険性があることを示唆しています。

低糖質群では死亡リスクが約30%上昇

 1本目は、国立国際医療研究センターの能登洋氏ら(所属は論文掲載時)が「PLOS ONE」誌に2013年1月25日に報告した論文(*2)です。この論文は、糖質制限食自体と、これに高たんぱく質食を組み合わせた食事が、死亡と循環器疾患の発症に及ぼす長期的な影響を報告しています。過去に行われた研究の中から条件を満たすものを選び、それらの研究に参加した人々のデータを総合して分析しました。対象のほとんどは、糖尿病でも冠動脈疾患でもなかった人々でした。

 糖質制限食と死亡の関係に関する分析の対象になったのは27万2216人で、うち1万5981人が死亡していました。糖質の摂取割合が低い低糖質群(総摂取熱量の30~40%)と高糖質群(60~70%)を比較したところ、総死亡のリスクは低糖質群の方が31%高く、低糖質・高たんぱく質の集団と高糖質・低たんぱく質の集団を比較した場合も、低糖質・高たんぱく質群の死亡リスクが30%高くなりました

 同様に、循環器疾患による死亡、循環器疾患の発症との関係も検討しましたが、低糖質群にリスク上昇は見られませんでした。

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