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新型コロナ肺炎に朗報、専門医も期待を寄せる「オルベスコ」の効果

日本感染症学会が3例の有効例を掲載、肺炎の重症化防ぎ急速に快方へ

 亀甲綾乃=日経Gooday

「感染が疑われたら全員オルベスコを使えばいい」ではない

 ただし、「新型コロナウイルス感染が疑われる患者は全員オルベスコを使えばいい、ということでは決してありません」と徳田氏は注意を促します。

 「肺炎を起こしていない発症初期に吸入ステロイド薬を使ってしまうと、患者自身がウイルスに対して抗体を作る過程を妨げ、かえって悪化させる恐れがあります。同薬の添付文書でも、有効な抗菌薬のない感染症への使用は禁忌になっています。あくまでも、PCR検査で新型コロナウイルス陽性が確認され、その経過観察中に肺炎を起こした患者に対して、専門医が研究的な使い方として処方するものと考えてください」(徳田氏)

 新型コロナウイルスが心配だからと、風邪症状のある人が医療機関に殺到し、オルベスコの処方を求める…といった騒動になると、医療現場は混乱し、本来この薬を必要とする患者に薬が行き渡らなくなる事態を招きかねません。私たち一般市民は冷静に、感染予防に努めつつ、今後の症例の蓄積を待つのが賢い対処といえるでしょう。

【追記】 オルベスコの製造販売元である帝人ファーマは3月10日、厚生労働省の要請を受け、新型コロナウイルス感染症の臨床研究実施に向けて、同薬の供給体制を確保すると発表しました(*2)。「現在、オルベスコを使用している喘息患者への安定供給を確保した上で実施する」としています。

*2 臨床研究等に向けたシクレソニド吸入用製剤の供給について(2020年3月10日、帝人ファーマ株式会社)
訂正
新型コロナウイルス感染症に対するHIV治療薬の投与を「有効である可能性が実験で示されている」という表現に訂正しました。また、ファビピラビル(商品名アビガン)をHIV治療薬とした記述を削除しました。[2020/3/6、3/7]

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