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「二重マスク」と「ひも結びマスク」はコロナ感染予防効果を高める

顔への密着度を高めることによりフィルター効果が向上、米CDC

 大西淳子=医学ジャーナリスト

 新型コロナウイルスの感染予防策としてすっかり定着したマスクの着用ですが、最近、マスクを二重に装着している人をたびたび見かけるようになりました。おそらく、肌荒れ防止や、感染予防効果の増強を期待してのマスク二枚重ねだと考えられますが、二重にするとマスクの感染予防効果は高まるのでしょうか?

マスクを二重に装着すると、感染予防効果は高まるのでしょうか?

 米疾病管理予防センター(CDC)がこのほど行った模擬実験で、医療用マスクの上に布マスクを重ねる「二重マスク」法と、医療用マスクに簡単な工夫を加えて頬部分の密着度を高める「ひも結びマスク」法には、飛沫などの捕獲率を高め、感染者からの排出と非感染者の吸入をさらに減らす効果があることが分かりました。論文は、2021年2月10日付のCDC Morbidity and Mortality Weekly Reportに公開されています(*1)。

顔への密着度を高めれば、マスクの効果は向上する

 米国でも、新型コロナウイルスの感染拡大を抑制するために、症状の有無にかかわらず皆がマスクを着用すること(ユニバーサルマスキング)が推奨されています。感染している人が布マスクや医療用マスクを着用すると、周囲の人に感染させるリスクは低下し、感染していない人が着用すれば自身が感染するリスクが低下することが示されています。

 一般の人が広く利用している布マスク(天然繊維または合成繊維からできており、医療従事者の使用には適していないもの)や医療用マスク(今回の実験においては、米食品医薬品局の承認を受けているもの、いわゆる不織布製のサージカルマスク)は、感染防御機能が最も高いN95マスクに比べるとフィッティングが緩く、隙間からの漏れが気になります。顔の輪郭に合うように密着度を高めれば、布マスクや医療用マスクの効果は向上する可能性があります。

 これまでに行われた研究は、布マスクや医療用マスクの上からマスクフィッターで押さえる方法や、薄いナイロン製のネックゲイター(バフ)でマスクをカバーする方法が、感染予防効果を高めることを示していました。さらに先頃、専門家が、医療用マスクが本来の効果を十分に発揮できるようにするために、二重マスク法を推奨しました。実際に、医療用マスクとさまざまな布マスクを組み合わせて、フィルター効果を調べた実験では、医療用マスクの上に布マスクを組み合わせると、非感染者が飛沫などを吸い込む量を90%以上減らせる可能性が示されていました。

 CDCが今回有効性を検討したのは、(1)医療用マスクの上に布マスクを着用する二重マスク法と、(2)密着度を高める「ひも結びマスク」法です。

「ひも結びマスク」の装着法とは?

 「ひも結びマスク」の装着イメージは、今回の論文のFigure.1に掲載された写真Cをご覧ください。まず、内側を中にしてマスクを横半分に折り、両方のひもを、できるだけ付け根に近い位置で二重止め結びにします。その後、マスクの内面中央部を押し開いて立体的な形状(オムレツのような形)にします。頬に当たる部分の隙間を極力小さくするために、マスクの左右の端のひもの間の不織布を深く押し込み、表面に残った布を、上端は下向きに、下端は上向きに倒して重ね、平らにします。装着の際は、まずワイヤー部分が鼻の形にフィットするように整え、片方の手の指で押さえたまま、マスクの下部を広げて顎を覆います。左右の端の中央部分が頬に密着していることを確認します(マスクは大きめで、ひもは長めのほうが扱いやすいようです)。

 カナダの歯科医であるOlivia Cuid氏が、Tik Tok(ティックトック)上の動画でひも結びマスクの装着法を大変分かりやすく実演しており、参考になります。

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