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箱根駅伝、青学連覇の舞台裏。勝利のカギは“上半身ねじり”の体幹強化

上半身と脚の連動でスタミナアップ

 松尾直俊=フィットネスライター

 「昨年の夏合宿から、脱水状態にならないための水分のとり方をアドバイスしていました。選手たちは理解していると思いましたが、うちのスタッフと青学のマネージャーを通して、もう一度確認させたんです」(中野さん)。具体的には、前日から適度な塩分を含んだ水を摂取しておき、尿を見て濃い色をしていないかを確認する。当日の朝からは、10分おきに水分を補給するといった具合だ。

 全日本大学駅伝で敗れてからの箱根。選手たちに焦りが生じて、適切な水分摂取を怠るのを防ぎたいという中野の配慮だった。どんなに原監督が走力アップのトレーニングを指導し、中野が体幹を補強するエクササイズを施したとしても、肝心の体力が持たなくては任された区間を走り切ることはできない。長距離ランナーには、水分補給と栄養管理も立派な練習の一つなのだ。

 これは一般ランナーにとっても同じだ。ただがむしゃらに走る練習だけをしても、体を作り、動かすエネルギーになる栄養や水分の適切な補給がないと、練習中のけがや大会での途中棄権につながる。フィジカルトレーナーである中野は、そこまで考え、青学選手たちの「勝てる体作り」をサポートしているのだ。

区間賞狙いで最初から飛ばした1区久保田

 2016年1月2日午前8時。出場20校に関東学生連合を加えた21名の選手たちは、号砲とともに一斉にスタートを切った。大手町から鶴見までの1区は21.3km。比較的平たんなコースだが、前半の八ツ山橋の上り坂、後半にある六郷橋の下り坂が勝敗を分けるポイントになる。選手たちもそのあたりを意識して、ペース配分と駆け引きを行う。

 しかし他校を尻目に、最初から先頭へ飛び出した選手がいた。青学の久保田和真(4年)だ。「後ろの選手たちは、完全に牽制し合っていましたね。ペース配分の様子を見ていたんだと思います。でも、久保田は駆け引きせずに自分のペースで行けば十分に走り切れて、区間賞が狙えると考えて、スピードを上げたんでしょう」(中野さん)。

 果敢に挑んだ久保田だが、本番前は体調に不安があった。「ちょっと心配していたんですが、最後まで自分の良い走りができていました。実は直前まであまり体調が良くなく、出られるかどうかもギリギリのところでした。そんな久保田の快走が、後に続く選手たちに勢いをつけたのでしょう」(中野さん)。

 直前まで体調不良に悩まされていたとは思えない、美しいフォームを維持した走りだった。体の上下左右の揺れがなく、まるで滑るようにスピードに乗って前に進んで行く。最初からこのペースで大丈夫なのだろうかと、筆者が心配になったほどだ。たぶん、後ろで集団を作る選手たちも同じように、「いつかは落ちるんじゃないか」と様子を見ていたのかもしれない。

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