そのほかの上位要因を見ると、男性管理職は、仕事の内容や予定・手順などを自分で決められる「仕事のコントロール」の欠如、仕事の上での感情面の負担が大きいことを指す「情緒的負担」、複数の人から互いに矛盾したことを要求される負担が大きいことを意味する「役割葛藤」が浮かび上がり、仕事上の要因が集中した。
女性管理職のストレスになりやすい特有の要因がある
一方、女性管理職では、意欲を引き出したりキャリアに役立つような教育が提供されていることを示す「キャリア形成」、職場で一人ひとりの価値観が大事にされている「個人の尊重」、人事評価の結果についての十分な説明がなされている「公正な人事評価」などが実現されていないことが上位に入り、組織体制・風土に関する要因が特徴として見受けられる。
女性管理職に特徴的なストレス要因である「キャリア形成」「個人の尊重」「公正な人事評価」についてさらに分析すると、これらが実現されていないことを負担に感じる女性管理職ほどストレス度は高まり、負担に感じていない女性管理職と比べてストレス度は約2倍に上った(図2)。