日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > 医療・予防  > トピックス  > マスクがなくても焦らない! 新型コロナウイルス予防で本当に大切なこと  > 3ページ目
印刷

トピックス

マスクがなくても焦らない! 新型コロナウイルス予防で本当に大切なこと

人混みを避け、こまめに手洗いと消毒を マスクは使用法に注意

 大西淳子=医学ジャーナリスト

スマホの液晶画面はトイレの便座より汚い!?

 自分の体以外で汚染リスクがある物品の取り扱いについては、以下を参考にしてください。

◆衣類
 通常の方法で洗濯をすれば、おそらく安全になります。厚生労働省の新型インフルエンザに対する注意点をまとめたページには、「患者の使用した食器類や衣類は、通常の洗濯・洗浄および乾燥で消毒できる」とあります。

◆スマートフォン、タブレット
 スマートフォンの液晶画面はトイレの便座より汚い、とも言われるように、様々な細菌やウイルスが付着している可能性がありますが(関連論文1関連論文2)、帰宅時に表面を清掃する人は多くありません。さて、どのような方法で手入れをすればよいのでしょうか。

 Apple社の公式見解はこちらにあります。機種によって異なりますが、基本は「柔らかい布(レンズクロスなど)を少し湿らせて使います」とあり、「ガラスクリーナー、家庭用洗剤、エアダスター、スプレー式の液体クリーナー、溶剤、アンモニア、研磨剤は使わないように」と指示されている機種もあります。

 一部のユーザーから、アルコール消毒をしたら画面にシミができた、といった報告もあるので、エタノールを直接噴霧してはいけないようです。また、エタノールを含むウェットティッシュなどの使用もダメージを与える可能性があるので、自己責任で行うことになります。

 こちらの研究は、病院で使用されているiPadの画面に院内感染の原因となる2種類の細菌を付着させて、滅菌水で湿らせたマイクロファイバー製のレンズクロス、アルコール綿、次亜塩素酸ナトリウムを含む拭き取り布のそれぞれで画面を清掃したものですが、マイクロファイバー製のレンズクロスの有効性が示されています。

 現在のところ、液晶画面に付着したウイルスを完全に除去できることが確認された方法はないため、ウイルス感染症の流行期には、取り扱いに十分注意し、それぞれの判断で清掃する必要があります。

【マスクの使い方】
感染者がマスクを着けることは重要、使用後の取扱いに注意

 新型コロナウイルスに限らず、呼吸器感染症の拡大を防ぐために重要なのは、感染者がマスクを着けることです。マスクを隙間なく、正しく着用していれば、くしゃみや咳の際に、また、会話中に、口からウイルスを含む唾液が飛び散ることは避けられます。注意しなければならないのは、マスクを外すとき、そして外した後の廃棄法です。

 南東北第二病院の解説は、マスクの適切な使用の役に立ちます。特に、以下の「正しいマスクの外し方」に注目してください(以下引用)。

(1)マスク交換時の注意
マスク表面にはウイルスが付着している可能性があります。ゴムバンドのみを触って外し、マスク表面には触らないように注意しましょう。
(2)使用済みマスクの廃棄方法
使用済みマスクには、ウイルスが付着している可能性があります。表面や内側には触れないようにマスクを外してビニール袋に入れ、口を閉じて廃棄しましょう。
※マスクを廃棄した後、手にウイルスが付着している可能性がありますので、手洗いを行いましょう。

 もし感染していても、これができれば近しい人に感染させずに済む可能性が高まります。

健康な人のマスクによる感染予防効果はあまり期待できない

 マスクをしている日本人のほとんどが、感染予防を目的としています。インフルエンザウイルスもコロナウイルスも、直径は100ナノメートル程度ですが、咳やくしゃみと共に飛び出す飛沫は大きいので、不織布マスクで捕捉できる、という考えもあります。しかし、新型インフルエンザ専門家会議の2009年9月の見解は、以下のようになっていました(一部編集)。

 「環境中のウイルスを含んだ飛沫は、不織布製マスクのフィルターにある程度は捕捉されるが、感染していない健康な人が、不織布製マスクを着用することで飛沫を完全に吸い込まないようにすることはできない。よって、咳や発熱等の症状がある人に近寄らない(2m以内に近づかない)、流行時には人混みの多い場所に行かない、手指を清潔に保つ、といった感染予防策を優先して実施することが推奨される」

 つまり、自分自身の感染予防のための不織布製マスクの効果はもともと限定的であるため、マスクをしないからといって感染リスクが急激に跳ね上がることはないのです。重要なのは、できるだけ人の多い場所に近づかない、外にあるものをできるだけ触らない、手で顔を触らない、こまめに手指を洗う、または消毒することです。

 なお、感染予防の期待を込めてマスクを着用する人も、捨てるときには十分注意してください。表側のみならずゴムバンドにも、ウイルスを含む飛沫が付着している可能性があります。取り外した後の手洗いを確実に行ってください。

新型コロナ
キーワード一覧へ

RELATED ARTICLES関連する記事

医療・予防カテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 強い足腰を維持するための「骨」の強化法

    健康長寿の大敵となる「骨の脆弱化」を予防するには、若いうちから「骨を強くする生活習慣」を取り入れていくことが大切だ。このテーマ別特集では、骨が弱くなるメカニズムや危険因子、骨を強く保つための生活習慣のポイントなどについて解説していく。

  • もの忘れと認知症の関係は? 認知症リスクを下げる生活のポイント

    年を取っても認知症にはならず、脳も元気なまま一生を終えたいと誰もが思うもの。しかし、「名前が出てこない」「自分が何をしようとしたのか忘れる」といった“もの忘れ”は、中高年になると誰もが経験する。⾃分は周りと比べて、もの忘れがひどいのでは? ひょっとして認知症が始まったのか? と不安になる人も多い。このテーマ別特集では、もの忘れの原因や、将来の認知症にどうつながるのか、認知症を予防するにはどうすればいいのかについて、一挙にまとめて紹介する。

  • 痛風だけじゃない!「高すぎる尿酸値」のリスク

    尿酸値と関係する病気といえば「痛風」を思い浮かべる人が多いだろう。だが、近年の研究から、尿酸値の高い状態が続くことは、痛風だけでなく、様々な疾患の原因となることが明らかになってきた。尿酸値が高くても何の自覚症状もないため放置している人が多いが、放置は厳禁だ。本記事では、最新研究から見えてきた「高尿酸血症を放置するリスク」と、すぐに実践したい尿酸対策をまとめる。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.