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【PR】健康長寿を実現する研究技術の最前線

「第2回プロダクティブ・エイジング コンソーシアム国際シンポジウム」オンライン開催レポート

老化制御研究の最前線──健康長寿の鍵となる腸内環境制御、新たな歯周病診断

金 倫基 氏
金 倫基 氏
慶應義塾大学薬学部 創薬研究センター教授

 招待講演に登壇した慶應義塾大学の金倫基氏は、近年健康や抗老化の鍵として注目される腸内細菌について紹介した。

 昨今、腸内細菌は消化吸収だけでなく、太りやすさ、免疫、生活習慣病など全身の健康に関わり、その作用には腸内細菌が作り出す代謝産物が関与することも明らかになってきた。そのなかで注目されるのが、体内で消化・吸収されにくく、大腸に届いて代謝される食物繊維などの「腸内細菌利用糖(MACs)」だ。

 金氏らが注目したのは、海藻などに含まれる水溶性食物繊維のアルギン酸。「今回行ったマウス実験で、アルギン酸が腸内細菌叢の組成や代謝物を変化させ、腸管内の炎症を抑えることで、メタボリックシンドロームを抑制するメカニズムが明らかになった」と金氏。MACsにはいろいろな種類があり、それぞれ代謝できる腸内細菌が異なり、人体への影響も異なる。「例えばアレルギーになりやすい体質の人は、それに合うMACsを摂取することで腸内環境から体質を改善できるのではないか。将来的には個人の体質に合ったMACsを摂取することで、その人に合う腸内環境をデザインできる可能性があると考えている」と話した。

西原 達次 氏
西原 達次 氏
九州歯科大学理事長・学長

 同じく近年、全身の健康に関わることが分かってきたのが歯周病だ。「歯周病は、歯ぐきや骨などが歯周病細菌によって壊される炎症性疾患だ。この歯周病細菌などが全身に入り込み、心血管系や消化系の疾患、糖尿病、アルツハイマー病などの全身疾患を誘発すると考えられる」と、歯周病の疫学調査と研究を行う九州歯科大学の西原達次氏。

 昨今、西原氏らは新たな歯周病リスク診断キット「アドチェック」を開発した。現在歯科医院で行われる歯周病検査は、既にできた歯周病(歯周ポケット)の深さを見るものだが、「アドチェック」は舌ぬぐい液から歯周病原因菌の酵素活性を測定し、その活性を5段階で評価。高い精度で歯周病リスクを診断できるだけでなく、低コストで簡便に使えるため、職場健診や治療前のスクリーニングにも向くという。「システムが確立できれば、ビッグデータとしてAI解析も可能になる。生活習慣病の検査に口腔内のデータも加味することで、健康診断データがより重厚なものになるだろう」と力を込めた。

スポーツや福祉の領域から導く、プロダクティブ・エイジングの秘訣

 後半の企画「それぞれのプロダクティブ・エイジング ライフ」では、東京五輪男子マラソン6位に輝いたプロマラソンランナーの大迫傑氏が登場。

 東京五輪をラストレースに引退後すぐ、育成事業やアスリートマネジメント、地域活性などを行う新法人「I(アイ)」を設立し、新しい目標に向かって走り続けている大迫氏。引退決意の背景について、PAC理事 NOMON 代表取締役CEOの山名慶氏が尋ねると、「まだ競技できるという気持ちはあったが、走ることを通して世界中の多くの人と出会うなかで得たものを、たくさんの人に届けたいという思いがずっとあった。やりたいことにチャレンジするワクワクした気持ちに動かされた」と大迫氏。

(右)大迫 傑 氏 プロマラソンランナー。1991年生まれ。屋内3000m、2mileおよび屋外3000m、5000mなどの日本記録を持つ。(左)山名 慶氏 PAC理事 帝人ヘルスケア事業統轄補佐研究主幹/NOMON 代表取締役CEO
(右)大迫 傑 氏 プロマラソンランナー。1991年生まれ。屋内3000m、2mileおよび屋外3000m、5000mなどの日本記録を持つ。(左)山名 慶氏 PAC理事 帝人ヘルスケア事業統轄補佐研究主幹/NOMON 代表取締役CEO

 「I」の主な取り組みについて、大迫氏は現役時代から力を入れてきた大学生向けの「Sugar Elite」、子供向けの「Sugar Elite Kids」などの育成事業を紹介。「トップ選手の育成だけでなく、子供たちにアスリートのマインドを伝えて、目標や夢を考えてもらうような活動も行っている」と大迫氏。一方、イベントで様々な地方を訪れるなかで、シニアの運動不足などの健康課題も痛感したそうで、「アスリートとともに体を動かす機会を作ったりと、スポーツの第二・第三の価値を伝えながら、地域の課題解決や地域活性の取り組みも積極的に行っていきたい」と目を輝かせた。

 目標に立ち向かうマインドセットを維持する秘訣について、「会社名の『アイ』(今を生きる『私』『あなた』を表す)にあるように、本来大事なのは『それぞれの人が何をしたいか』『何を幸せに思うか』。その考えが軸にあると自然に行動もポジティブになるし、前向きに挑戦するマインドセットが維持できるはず」と力を込めた。

 そのほかスポーツ分野からは、62歳の現役女子ボディビルダー山野内里子氏も登壇。40代後半でボディビルを始め、アジア女王にも2度輝いた山野内氏。美しく健康な体づくりの秘訣は「バランスよい食事をとって動くこと。若い人は“痩せる”よりも、自分の体を理想の形に“育てる”という意識を持って」と呼びかけた。

 また、帝人ソレイユの取締役統括マネージャーの鈴木崇之氏は、農業における障がい者雇用の取り組みについて報告。同社ではメンバーが長く働けるよう、それぞれの個性や能力を生かして作業を分担し、個人が成長できる環境づくりに取り組む。「“やりがいと働く楽しさ”がPAの鍵。生き生きと働いてくれる人を一人でも多く増やしたい」と展望を述べた。

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