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「8000歩/20分」以上の運動は、病気の予防にならない

「中之条研究」の研究者が語る

 小口 正貴=スプール

出典:日経デジタルヘルス 2015年1月14日(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 「世の中には研究者の数だけ健康法があるが、私は共通のものさし、普遍性のある健康法を確立したかった」―。

講演した青柳幸利氏
講演した青柳幸利氏

 セミナー「『健康寿命を延伸する健康づくり事業モデルの紹介』―成功事例から学ぶ 健康日本21とデータヘルス計画―」(2014年12月19日)の中で、「中之条研究」で知られる東京都健康長寿医療センター研究所老化制御研究チーム副部長・運動科学研究室長の青柳幸利氏は、このように自身の研究動機を語った。

 中之条研究は、青柳氏が生まれ故郷の群馬県中之条町で2000年から実践している健康実験。町内の65歳以上を対象に活動量計を配布し、そのデータを詳細に分析することで「歩数」と「速歩きの時間(中強度の活動時間)」による普遍的な健康づくりの指標を編み出した。

 その指標とは、高齢者にとって健康維持、病気・病態予防のために基準となる数値が1日平均8000歩、中強度の活動時間が20分というもの。これを分かりやすく「8000歩/20分」という言葉で推進している。

 中強度は運動強度を示すもので、単位を「METs」(メッツ)で表す。安静時代謝を1METsと定義し、1~2METsを低強度、3~5METsを中強度、6METs以上を高強度と分類する。3METsの中で最も軽度の運動が速歩きに相当することから、青柳氏は継続的な速歩きが老化を防ぐ手助けになると位置付けた。

 「活動量計で対象者を1日中モニターして、どれだけの量(歩数)と強さ(中強度)で体を動かせばいいかを徹底的に調査した。とにかく2つの要素に絞って研究し、最大公約数を導き出している。その2つの要素がどのぐらい健康に影響するのかということを突き詰めてしまえば、健康づくりは一生涯できるのではないかと」(青柳氏)

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