食品には保存性を高めたり、風味を良くするために添加物が含まれていることがよくあります。では、同じく体の中に入れる市販薬はどうなのでしょうか? 錠剤やカプセルの中はすべて有効成分で満たされているようなイメージを持ちやすいのですが、実際には、有効成分のほかにたくさんの添加物が入っています。

「添加物」というと、多くの人は“不純物”のような先入観を抱くかもしれません。しかし、「薬の形状を維持させるため」「薬を使いやすくするため」「有効成分の安定性を保つため」など、添加物は有効成分の補助的な役目を果たすために欠かすことができません。一方で、添加物によって副作用が引き起こされる可能性も十分考えられます。今回は、市販薬の添加物について考えてみましょう。
ほとんどすべての市販薬に添加物が入っている
市販薬に配合される添加物(医薬品添加剤)は、有効成分以外の配合物質で、補助的な役割を担いますが、「薬としての効果」はありません。厚生労働省が定める投与経路と投与最大量を守っていれば、毒性もありませんし、薬を長期間安心して使えるようにするためには必要なものなのです。ほとんどすべての市販薬に含まれています。
添加物は使われる目的から、「薬の形を作るもの」「薬を使いやすくする物質」「薬の品質を保つもの」に分けることができます。