粉薬を飲ませるときにやってはいけない3つのNG
これまでに挙げた方法を実践する上で、薬嫌いにさせないために注意しなければいけないことがあります。
粉薬を飲ませる時のNG1■ ミルクやごはんなど、主食に混ぜる

薬を飲むときに使う食べ物・飲み物は、あくまでも「お楽しみ」になるようなお菓子・ジュース類が適しています。
主食に混ぜてはいけない理由は、薬によって味が変わってしまうため、主食となるミルクやごはんを嫌いになってしまう可能性があるからです。毎日欠かさず食べる(飲む)ものを警戒するようになることはあってはいけません。
粉薬を飲ませる時のNG2■ 混ぜているところを見せてしまう
子どもは、「親が薬を飲ませようとしている」という気配に驚くほど敏感です。どんなに子どもが好きな食べ物を使おうとも、目に見える範囲で薬を混ぜていれば、間違いなく察知され、飲むことを拒否されます。これは、やってしまう親御さんが多い“落とし穴”といえます。
粉薬を飲ませる時のNG3■ 1歳未満の子どもにハチミツ
ハチミツは甘味が強く、適度な粘性があって薬を包み込みやすい食べ物といえます。しかし、加熱処理をしてないハチミツはボツリヌス菌に汚染されていることがあります。
ボツリヌス菌は、ボツリヌス毒素という物質を作り出し、これに汚染された食品を食べると、全身の麻痺、呼吸抑制などの症状が現れます。このようなリスクが高い1歳未満の子どもには、ハチミツを用いるべきではありません。
特に1日3回の薬では、学校や保育園などに行っている間の服用をどうするのかで悩みがちです。一部の薬では、「食前」「食後」などのタイミングを正確に守らなければならないケースもありますが、多くの薬は飲む時間が多少前後しても大きな問題ありません。薬を飲むタイミングは柔軟に変えてもらって構いません。
厳密に1日3回食後の飲み方を守ろうとすれば、昼食後の薬を学校や保育園で飲ませる必要があります。しかし、飲み忘れることも多く、小さい子どもは自分で薬を飲めないことも考えると、昼食後の分は家に帰ってから飲み、夕食後の分は寝る前にずらす、といった工夫が有効です。
また、小さな子どもの場合、ご飯を食べてしまうとおなかが一杯になり、その後の薬を飲んでくれなくなることがあります。こうしたケースでも、食事の前に飲むようにすると、解決できる場合があります。購入の際に薬剤師に相談してください。
