「髪が薄くなってきた」「抜け毛が気になる」などの髪の毛に関する悩みは、人知れず対処したいものです。そんなとき、医療機関での治療だけでなく、市販薬でも発毛作用・育毛作用のある商品があります。今回は「発毛剤・育毛剤」について解説しましょう。
薄毛・抜け毛とは?

髪の本数は生まれた時から決まっていて、およそ10万本あるといわれています。髪は毛根にある、毛母細胞が細胞分裂することで太く長く成長します。
髪の毛には「ヘアサイクル」と呼ばれる生え変わりの周期があり、新しい髪が成長する「成長期」、成長が止まる「退行期」、そして髪の毛が抜けてしまう「休止期」を繰り返しています(図1)。1回のサイクルは2~7年かかります。通常、「成長期」の毛髪が80~90%、休止期の毛髪が10~20%を占めるといわれています。
ところが、このヘアサイクルが正常よりも短くなると、成長期に十分髪が伸びなかったり、抜け毛が増えたりしてしまいます。通常、成人の髪は1日に100本前後抜けていますが、それ以上抜けていたり、細くて短い髪(短小髪;成長しきれずに抜けてしまった髪)が多くみられるケースは、壮年性(そうねんせい)脱毛症と呼ばれます。壮年期脱毛症による、抜け毛の予防や薄毛の進行抑制は市販の発毛剤・育毛剤でも対処可能です。
1.こんな場合はすぐに受診
甲状腺機能亢進症や膠原病など、抜け毛の症状が現れる病気を患っている場合は、根本の病気を治療することが優先になりますので、市販薬を購入する前にかかりつけの医師に相談してください。
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