写真9の意味は次のようになる。23対ある染色体のうち12番目の染色体の中の「12q24.12」と呼ばれる領域に、アルコールを解毒する2型アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)の遺伝子があり、その中の「rs671」の番号が付けられたSNPがAA(アデニン・アデニン)の人は、お酒がほとんど飲めず、AG(アデニン・グアニン)の人は、お酒に弱く顔が赤くなりやすい。GG(グアニン・グアニン)の人がお酒の強さが一般的。サイトにはその根拠となった文献と概要も示されている。「rs671」は体質に関連するSNPの中でも有名なものの一つ。アルコールを解毒する酵素の働きはGGの遺伝子型に比べ、AGは10分の1、AAはほぼゼロ(つまり下戸)だという。
SMAPは5人、前立腺癌のSNPは100個!
この「rs671」。実は食道がんのなりやすさにも関係している。ついでに私の疾患発症リスクの食道がんを見てみよう。確かに1.41倍と高い(写真10)。さらに解析したSNPを見てみると写真11のような結果が。「rs671」のAGの遺伝子型では1.92倍だ。ただし、もう1種、4番目の染色体の「4q23」の部分の「rs3819197」というSNPの関与もあるとのことで、こちらの遺伝子型はTTでなりやすさは0.74倍と低い。
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- 倍率は病気のなりやすさではない