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知ってビックリ! 健診のウソ・ホント

コレステロールや中性脂肪の値が基準範囲内であれば心配いらない?

 田村知子=フリーランスエディター

食後高中性脂肪血症の人は、知らないうちに動脈硬化が進む可能性がある。(©lightwise-123RF)

 食後高中性脂肪血症の人は、健診や人間ドックで指摘を受けないため、知らないうちに動脈硬化が進む可能性がある。また、遺伝的な体質が要因となることもあるので、家族に動脈硬化が原因で起きる心筋梗塞や脳梗塞を発症した人がいる場合は、自分もそのリスクがあると考えて注意しておくといいだろう。

 高血圧や糖尿病、喫煙習慣、家族に冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)の病歴がある場合などは、ほかの人よりも動脈硬化のリスクが高い。その場合は、職場健診で脂質異常症の判定に異常がなくても、生活習慣や食習慣を改善するとともに、「職場健診以外でも、動脈硬化の有無を調べる『頸動脈(けいどうみゃく)エコー検査』などの精密検査を受けておくといいでしょう」(岡部氏)。

「LH比」で動脈硬化のリスクを把握

 一方、コレステロール値に関しても、職場健診で基準範囲内であっても油断禁物の場合がある。「近年、動脈硬化のリスクを知る指標として「LH比(動脈硬化指数)」が注目されています。自身のLDLコレステロール値、HDLコレステロール値から、この比率を把握しておくことが大切です」と、岡部氏は話す。

 LH比とは、LDL(悪玉)コレステロール値を、HDL(善玉)コレステロール値で割って算出した値で、善玉に比して悪玉がどれだけ多いかを示す指標だ。2.0未満が基準値で、2.0以上になると動脈硬化が始まり、2.5以上では動脈硬化が進行している可能性があり、心筋梗塞などのリスクが急増するといわれている。

LH比(動脈硬化指数) LDLコレステロール値 ÷ HDLコレステロール値

 例えば、LDLコレステロール値が138mg/dLで、HDLコレステロール値が42mg/dLの場合、いずれの値も基準範囲内(LDLは境界域)だが、LH比は3.3と非常に高リスクとなる。

 自身の健診結果の数値から、このLH比を計算してみて、2.0以上だった場合は、生活習慣や食習慣を見直すなど、数値の改善に努めたい。

 なお、LDLコレステロール値は、140mg/dL以上が問題とされているが、低ければ低いほどよいというものでもない。70mg/dL以下と極端に低い場合は、栄養不良や貧血、肝臓病、甲状腺機能亢進症、がんといったほかの病気が隠れている場合があるという。急激に低下した場合などは、受診しておくといいだろう。

岡部正(おかべ ただし)さん
岡部クリニック院長
岡部正(おかべ ただし)さん 1953年東京都生まれ。慶応義塾大学医学部卒業。亀田総合病院副院長を務めた後、オーダーメード医療を理想に、東京・銀座に岡部クリニックを設立。専門医として生活習慣病の予防と治療に尽力している。テレビ番組など各メディアでも活躍。『ズボラでも中性脂肪とコレステロールがみるみる下がる47の方法』(アスコム)など著書多数。日本病態栄養学会評議員、日本糖尿病学会認定専門医・指導医、日本肥満学会会員。

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