朝と夜で20 mmHg以上違う場合も
夜間の血圧は昼間の10~20%低下するのが正常な血圧変動リズムである。しかし、夜間の血圧低下が少ない人や、逆に上昇する人は、脳と心臓、腎臓すべての臓器の障害と心血管病を患うリスクが高く、睡眠時間が短いとさらにそのリスクが増加する。このような点からも、良い睡眠を十分取ることはとても大切と言える。
前述のように血圧は1日の中でも変動していて、「朝と夜で20 mmHg以上違う場合もあります」と平橋氏は話す。「ですから、健診時や家庭でのワンポイントの測定値だけをとって、自分の血圧値と考えるのは避けるべきでしょう」。血圧値の異常を指摘されたことがある人は、少なくとも朝と夜の2回は測って、自身の傾向を把握することが大切だ。
慶應義塾大学医学部 総合診療科 血液浄化・透析センター 講師
