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「わたしも、がんでした」

家族が、がんと出会うとき

家族編 「がんは“生きる”と向き合うプロジェクトです」(1)

 砂田麻美=映画監督

 誰かが必ず付き添っていく、というのには、もうひとつ目的があって、それは、父のがんに関する情報は家族で徹底的に共有しておこう、そのためには、父以外の誰かがいつも直接病院での話を聞いておこう、ということでした。このとき、兄の家族が海外赴任をしていたこともあったので、家族での情報共有はとても重要だったんです。

 あとは、役割分担ですね。私は調べもの担当。こういうのは、性格が出るので、それぞれの性格に応じて、結果として役割が決まっていったわけで、誰かが指示を出して、あれをやれ、これをやれ、と決めたわけじゃないです。

 そんな具合に、家族がチームみたいなかたちで、けれど自然な流れで父のがんと向かい合おう、という感じになっていきました。

 セカンドオピニオンを求めたお医者さまからの診断結果を聞く日は、家族全員が同席できることになりました。このときは、まだ、どの程度の進行具合か、正確なところはよくわかってなかったんです。

 結果は、ステージIVでした。手術は不可能で、かなり進行した状態、とお医者さまから告げられました。父のがんは、思っていたよりずっと深刻でした。

 このときも、父自身が動揺したり、様子が変わったりしたかというと、少なくとも私たちと一緒にいるときには、そういう姿を見せなかったですね。

 父は68歳の戦中生まれなんですが、あの世代の男性って、自分がいまどう感じているかといった心理状態を家族にしゃべったり、感情的になったり、ということがあまりないような気がするんです。父もそうでした。エンディングノートを書き始めたのも、このステーIVの告知を受けた、少しあとでした。

ショックを受けたのは、むしろ家族のほうでした

 ステージIVと聞いて、父のがんが思ったより進行しているってことにあからさまなショックを受けたのは、むしろ私や母や姉や兄、家族のほうでした。

 最初に「がん」と聞いたときは、ピンときてなかった私たちも、セカンドオピニオンで、手術ができないほど進行している、と聞かされたときは、さすがに深刻になりました。はじめて当事者になってしまったような感じで。

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