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「わたしも、がんでした」

家族が、がんと出会うとき

家族編 「がんは“生きる”と向き合うプロジェクトです」(1)

 砂田麻美=映画監督

 2009年の9月のことです。胃に影が見つかって、あらためて精密検査を受ける、ってことになったんです。このときは、父も家族もさほど気にしている様子はありませんでした。毎年検査を受けていたし、これまで何の異常も見つかったことはなかったですし。ですから、精密検査の結果が出たときも、たぶん何でもないだろう、と思っていて、そのときは父がひとりで病院に行きました。

 そこでいきなり「胃がんです」って診断が下ったんです。じゃあ、そこで父ががっくり落ち込んだり、診断結果を父から伝えられた私たち家族がパニックになったりと、テレビドラマみたいな展開があったかというと、そんなことはなくて、なんだか他人の話を聞いているような感じでした。今にして思うと、あまりに唐突な出来事だったので、何十年もずっと一緒に暮らしていた父が突然がんになった、ということに実感がわかなかったのかもしれません。もしかすると、父本人もそうだったのかもしれない。ただ、そこでぼんやりしていたわけじゃなくて、すぐにがんの治療に対する行動は起こしました。

映画「エンディングノート」より主人公の父と孫達 (©「エンディングノート」製作委員会)
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家族の中で、いくつか方針が決まっていった

 まず、診断を下したのとは別のお医者さまの意見を聞こう、ということになりました。セカンドオピニオンですね。やっぱり複数の意見を聞いたほうがいい。父は当初、セカンドオピニオンをお願いすることに必ずしも前向きではありませんでした。病院や先生に対して失礼だという思いが強かったんだと思います。けれどそこは、子供たちが強くすすめたことによって、最終的に父も納得しました。

 そうして父が最初にがんの告知を受けてからセカンドオピニオンを聞くまでの間くらいから、家族の中で、何となくですが、いくつか方針が決まっていったんです。

 まず父の診察には、必ず誰かが付き添うこと。父ひとりでは病院に行かせないこと。なにかを判断しなくちゃいけないとき―例えば、どの治療法を選びますか、入院しますか、それとも通院で対応しますか、という判断に迫られたときって、家族が一緒にいたほうがいいだろうし、迷ったり不安になったりするのも、ひとりじゃないほうがいいだろうとも思ったんですね。

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