メタボへの道をひた走ってきた日本人の姿を反映
以上のように、血圧以外の項目は、一部に減少の兆しがあるとはいえ、いずれもほぼ一直線に右肩上がりの伸びを示している。久山町民の栄養摂取量は、「国民健康・栄養調査」の結果とほぼ変わらない。二宮氏は、「高度経済成長で豊かになり、1970年代にファストフードが上陸したことに象徴されるように、高脂肪・高蛋白・高カロリーの食事が日本人を変えた」と語る。動脈硬化(メタボ)への道をひた走ってきた日本人の真実、その後の解決策についてのヒントを与えてくれるのが、久山町研究なのだ。