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季節の病気を上手に防ぐ

梅雨明け直後の猛暑が危険! 倒れる前の熱中症対策

冷たい飲み物を携帯し、夜はエアコンで快眠を

 田中美香=医療ジャーナリスト

今年も熱中症のシーズンがやってきた。総務省消防庁の速報によると、2015年は5月最終週だけで、1200人以上が熱中症で救急搬送されている。今年の3月には世界初となる熱中症ガイドラインが日本救急医学会から発行され、熱中症対策は国としても急務の課題となっている。同ガイドライン作成委員長である、昭和大学病院救命救急センター長・三宅康史氏に、暑い夏を乗り切るための予防法と、いざという時の対処法を聞いた。

猛暑の数時間後に熱中症になることも

梅雨が明けて一気に気温が上がる日は要注意。(©Rafael Ben-Ari -123rf)
梅雨が明けて一気に気温が上がる日は要注意。(©Rafael Ben-Ari -123rf)

 熱中症とは、高温の環境下で、体の電解質バランスや調整機能が崩れて起こる障害の総称。猛暑に見舞われた2013年の夏は全国で40万人、例年通りだった2014年でさえ28万人が熱中症で医療機関を受診しており、とても身近な病気だ。

 熱中症の症状の多くは、頭痛や嘔吐など。これらは他の病気でも起こりうるため、熱中症かどうかを素人が見極めるのは難しい。三宅氏によれば、その判断基準は、「暑い場所にいたかどうか」であるという。「風邪でも食中毒でも、熱中症と同じような症状が出るのでそれだけでは区別がつきません。暑い環境に"いる時"、あるいは"いた後"の体調不良であることが熱中症の前提条件です。秋・春・冬に同じ症状が出ても、熱中症を疑うことはまずないでしょう。暑い夏だからこそ熱中症を疑います。熱中症だとわかれば、下図の通り、I~III度の重症度に沿った対応が必要です」。

(日本救急医学会『熱中症診療ガイドライン2015』より、一部改変)
(日本救急医学会『熱中症診療ガイドライン2015』より、一部改変)
[画像のクリックで拡大表示]

 熱中症でよくあるのは、炎天下にいる人が急に倒れるパターンだが、中には、夜になって不調を訴えることもある。どういうわけか、こうした例は女性に多い。「夕方以降に頭痛や吐き気など熱中症の症状を訴える人が、そういえば昼間は暑い場所にいた、ということがあります。暑い環境にいる間に限らず、数時間経ってからも熱中症は起こるのです。典型的なのは、炎天下に何カ所もスーパーをはしごした主婦が夕食を作ろうとして、急に体調が悪くなるという例です」(三宅氏)。まさか数時間も経ってから熱中症になるとは思わないため、盲点になりやすいパターンだ。

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