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季節の病気を上手に防ぐ

水虫治療をめぐる5つの誤解

正しい治療で水虫とさよならしよう

 田中美香=医療ジャーナリスト

NG例【2】 外用薬の塗り方が不十分である

薬はくまなく広く、症状がなくなっても塗り続けることが重要。(©anyka-123rf)
薬はくまなく広く、症状がなくなっても塗り続けることが重要。(©anyka-123rf)

 通常、薬は症状がある部分に塗るものだが、「水虫の場合、それだけでは足りない」と常深氏は指摘する。それでは、どこまで塗ればよいのだろうか。

 「菌が多いのは、症状がある場所です。しかし、他の場所に菌がいないわけではありません。塗り残せば生き残った菌が増殖しますから、指の間、足の裏、土踏まず、かかとまで、くまなく塗るとよいでしょう」。毎年繰り返す人や、どこまで塗ればいいか迷う人は、足首の下全体に塗っても構わない。1日1回、塗り残しのないよう注意しよう。

 薬局で買える市販薬も成分自体は良いので、正しく使えば問題ない。ただし、市販薬は手軽に買える半面、1本2000円前後と高いのが難点だ。塗る量をケチったがために長引いてしまっては元も子もない。一度は病院を受診して、正しい診断と指導を受けた方が、完治への近道といえるだろう。

NG例【3】 他の病気を治さないまま、水虫の薬を塗って悪化する

 水ぶくれがつぶれてジュクジュクしている、ふやけて擦り切れている、など、弱った皮膚に抗真菌薬を塗ると、水虫への効果以前に、皮膚への刺激で悪化してしまう。これもよくあるNG例だ。この場合は、かぶれや湿疹など、水虫以外の病気を先に治すことが先決。湿疹ならステロイド薬の外用、化膿しているなら抗菌薬を服用して、きちんと治してから水虫治療に入るべきで、そうした判断は素人には不可能。皮膚科専門医による見極めが必要だ。

NG例【4】 自己判断で抗真菌薬を塗ってしまい、検査で菌が見つからなくなる

 白癬菌を減らす抗真菌薬は、効果が高いだけに落とし穴もある。水虫を診断するには顕微鏡検査で菌を探す必要があるが、医療機関で検査を受ける前に抗真菌薬を使ってしまうと、菌の増殖が抑えられるので、顕微鏡で菌が見つかりにくくなってしまうのだ。

 そうすると、いくら水虫の疑いがあっても「証拠」がなく、他の病気の可能性も残るため(水虫そっくりの皮膚病はたくさんある)、医師は抗真菌薬を使うことができず、再検査まで1カ月ほど待たなければならない。市販薬を使ったがために菌の発見が遅れ、治療開始も遅れる、ということのないよう、見切り発車で薬を塗る前に、まずは受診してきちんと検査を受けることをおすすめする。

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