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季節の病気を上手に防ぐ

水虫治療をめぐる5つの誤解

正しい治療で水虫とさよならしよう

 田中美香=医療ジャーナリスト

水虫が好むのは「高温多湿」、だから働き盛りの男性の足が狙われる

 水虫は梅雨時から夏にかけて流行するが、なぜ夏なのか、常深氏に聞いてみた。

 「白癬菌はカビの一種なので、お風呂のカビと同様、気温と湿度が上がると繁殖スピードが速くなります。だからといって、水虫に感染するのは夏だけではなく、実は一年中起こります。ただ、冬は、感染しても菌の活動性が低く、症状が現れないのです。元々、水虫に悩む人は菌を一年中ずっと持っていて、梅雨のころから症状が出て、秋に治ったと思ったら、また翌年の夏に同じ菌が活動を始めて症状が出てくる…というサイクルを延々と繰り返しています」

 水虫は、小学生でも感染するが、圧倒的に多いのは働き盛りの男性だ。年齢と共に増加して、50代あたりがピークとなり、60~70代には減り始める。リタイアする位の年齢で症状が出なくなる理由は、「靴をはく時間が減るから」(常深氏)。つまり、1日中靴で過ごす生活が、ビジネスパーソンの水虫を増やしているといえるだろう。

こんなにある! 誤解が生む、水虫ケアのNG例

 近年は、医療機関で処方される水虫の薬(抗真菌薬)と同じ成分を含む市販薬を、薬局でも手軽に入手できるようになった。そのため、医師に診てもらわずにセルフケアで乗り切ろうとする人も多い。だが、「水虫の薬の使い方には誤解が多く、それがもとでなかなか完治しない人が多い」と常深氏は指摘する。以下に代表的なNG例を紹介しよう。

NG例【1】 治りきる前に外用薬をやめて、菌が復活する

 水虫治療に用いる抗真菌薬の塗り薬(表2)は、菌を殺す薬ではなく、菌の増殖を止める薬だ。菌がいる古い角質が新しい細胞に押し出され、垢になって落ちていく、この期間、菌の増殖を止めれば菌はすべて押し出される。しかし、角質が落ちるまでの期間は1~2カ月と長いので、完全に症状が消えてからも1~2カ月は塗り続けなければならない。かなり良くなったからといって、症状が残っているうちに中止するのはもちろん、きれいになってもすぐに中止すると、菌の増殖が再開し、元に戻ってしまう。薬は中途半端にやめず、1~2カ月きちんと塗りきることだ。

表2 水虫の治療に用いる抗真菌薬(処方薬)
形状一般名商品名特徴
外用薬ルリコナゾールルリコン クリーム、軟膏、液体など塗り心地の違うタイプがある。医師と相談の上で決めるとよい。指の間がジュクジュクしている場合は、軟膏剤(ラノコナゾール、ルリコナゾール、ネチコナゾール等)が適している
ラノコナゾール*アスタットほか
ネチコナゾールアトラント
アモロルフィン*ペキロン
テルビナフィン*ラミシールほか
リラナフタートゼフナート
ブテナフィン*メンタックス、ボレーほか
エフィナコナゾールクレナフィン 2014年発売の、爪白癬に対する唯一の外用薬。軽症の場合に用いる
経口薬テルビナフィンラミシールほか爪白癬のための経口薬は2種類が発売されている(2015年4月現在)。肝機能障害や血球減少などの副作用は、世間で思われているほど多くない
イトラコナゾールイトリゾールほか
*同成分を含む市販薬あり

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