日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > 医療・予防  > 季節の病気を上手に防ぐ  > 連休にゆっくり休んだのになぜかブルー、これって五月病?  > 4ページ
印刷

季節の病気を上手に防ぐ

連休にゆっくり休んだのになぜかブルー、これって五月病?

しっかり休んでうつ病への移行を防ごう

 田中美香=医療ジャーナリスト

 効果がなければ同じカテゴリの中で処方変更するか、あるいは古典的抗うつ薬も選択肢に入れて再検討する。難治性うつ病や妊婦の重篤なうつ病にはm-ECT(修正型電気けいれん療法)を実施することもある。m-ECTは、頭部に電気刺激を与えて人為的にけいれん発作波を誘導し、脳機能の改善を図る治療法。もちろん保険診療の対象ではあるが、映画『カッコーの巣の上で』(1975年)で描かれたように、世界的にもかつては負のイメージが強く、日本では現在も実施施設が限られているため、治療の早い段階で選ぶことはないという。

うつ病を慢性化させないためには、復職後も当分は薬物療法をやめないで

 うつ病で休職後、職場復帰に際して気になるのは、薬を減らし、治療を終えるタイミングだ。吉田氏が話すには、再発を回避するためには、治療終結を焦らないことが大切だという。「うつ病から回復した後、いつまで薬を飲み続ければ再発率を抑えられるかという研究(*1)があります。まずは“治る”の定義から説明が必要ですが、ここでは職場に復帰するタイミングを“寛解”、復帰後ほぼ元通りに仕事がこなせるようになった時期を“回復”と定義しておきましょうか。すると治療がかなり順調に進んだ場合でも、“寛解”までに3カ月、その後の“回復”までには6カ月ほどかかり、多くの方はこの時点で“治った”と感じるわけです。しかし回復後も、概ね36週ほど維持療法を続けて、それから治療終結とすることで、長期的な再発率は半分に抑えられる、と言われています」。

 初めてうつ病と診断された人のうち、1回で治る人、何度か繰り返す人、治りにくくなって慢性化してしまう人の割合は、それぞれ三分の一程度だという。再発する人が約7割ということは、一度うつ病にかかったら、2回目があり得ると思って用心した方がいいことになる。さらに、2回うつ病になると3回目も発病する確率が高くなるため、何としても2回目の発病は避けねばならない。心身に過度の負担がかからないよう環境を整え、医師の助言を守って、服薬を継続することが大切だ。

*1 Furukawa TA, et al. Long-Term Treatment of Depression With Antidepressants: A Systematic Narrative Review. Can J Psychiatry. 2007 Sep;52(9):545-552.
吉田健一(よしだけんいち)さん
医療法人社団惟心会理事長
吉田健一(よしだけんいち)さん 1999年 千葉大学医学部卒業後、東京医科歯科大学医学部附属病院精神科、東京都立荏原(現・公立荏原)病院精神科、千葉県がんセンター緩和医療科医長、千葉県精神科医療センター医長を経て、2008年9月りんかい豊洲クリニック、さらに2013年4月りんかい月島クリニックを開設した。「心のかかりつけ医」としてうつ病からの職場復帰(リワーク)支援に取り組んでいる。
精神保健指定医、精神科専門医・指導医 日本医師会認定産業医。
編集協力:ソーシャライズ
病気の解説やその分野のトップレベルのドクターを紹介するWebサイト「ドクターズガイド」を運営。

先頭へ

前へ

4/4 page

RELATED ARTICLES関連する記事

医療・予防カテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 老化を左右する血管! 若返りのポイントは?

    体の中に縦横無尽に張り巡らされた「血管」をよい状態に保つことは、健康を維持するため、そして老化を防ぐために極めて重要だ。では、強い血管をキープし、老化した血管を若返らせるには、何をすればいいのだろうか。本特集では、2万例を超える心臓・血管手術を手がけてきたスペシャリストに、血管の若さを維持する秘訣と、血管を強くする運動法・食事法を聞いていく。

  • つらい「肩こり」は動的ストレッチで解消!

    肩こりの原因の大半は、生活習慣。すなわち、不自然な姿勢で過ごすことや、たとえ良い姿勢であっても長時間続けてしまうことが、首や背中の筋肉を緊張させ、筋疲労を引き起こす。この記事では、肩こりに関する記事の中から重要ポイントをピックアップして、肩こりの解消方法をコンパクトに紹介していく。

  • 筋肉博士が教えるロコモ予防の下半身筋トレ

    健康寿命を延ばすためには、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動だけでなく、「筋トレ」も重要であることが最近改めて認識されている。東京大学大学院教授で“筋肉博士”こと石井直方さんは、「寝たきりにならないためには、40~50代のうちから筋肉量を増やす意識で運動することが大切」という。そこで本特集では、石井さんに聞いた、筋トレの効果と、具体的な下半身筋トレの方法を一挙に紹介する。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2019 Nikkei Inc. All rights reserved.