日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > 医療・予防  > 季節の病気を上手に防ぐ  > 大人が重症化する「春の感染症」  > 3ページ
印刷

季節の病気を上手に防ぐ

大人が重症化する「春の感染症」

風疹・はしか・おたふく風邪をあなどらないで

 田中美香=医療ジャーナリスト

「成人男性がおたふく風邪にかかると男性不妊になる」という噂は本当?

 流行性耳下腺炎(ムンプス)、俗に言うおたふく風邪も、風疹、はしかと同じく春先に流行する。おたふく風邪は、唾液をつくる耳下腺(耳の前~下)や、あごの下の顎下腺がはれて痛む発熱性の急性ウイルス性疾患。合併症の精巣炎が有名で、「大人になってからおたふく風邪にかかった男性には、子どもができない」という説は、誰でも一度は耳にしたことがあるだろう。これは実際どうなのか、國松氏に聞いてみた。

 「この説は強調されすぎているきらいがあるように思います。確かに、合併症としては精巣炎が知られますが、おたふく風邪にかかったから100%不妊になるわけではありません。あくまで両方の精巣に炎症が波及して、かつ炎症が著しい場合です。炎症の程度が弱ければ、精巣炎になったとしても問題はないはずです」。どうやら、世間で言われているほど、「おたふく風邪=男性不妊」に一直線に進む訳ではないようだ。しかし、感染してから不妊を心配する可能性を考えれば、ワクチンを接種しておいた方がよいだろう。

ワクチン接種や就業制限は、企業のリスクマネジメントの1つ

唯一の予防手段はワクチン接種。(©serezniy -123rf)

 風疹、はしか、おたふく風邪を予防する唯一の手段は、ワクチンの接種だ。いつ接種すればいいのか?との質問に対し、「これらの感染症を予防するためのワクチンは、今から打っても遅くありません。打とうと思った時がタイミングです」と國松氏は語る。しかし、なかなか「今でしょ!」と踏み切れない人が多いのは、費用の問題もあるだろう。

 本来は血液検査で抗体の有無を調べてからワクチンを接種するのが正しい手順だが、検査には費用がかかる上、ワクチンの費用も自己負担だ(*1)。検査して、結果を聞いて、接種して…のプロセスを踏む時間を取られることも、ワクチン接種のモチベーションを下げる要因だろう。ワクチンを接種したかどうかの記憶が怪しいなら、母子手帳で確認するか、表2でチェックしてみよう。

表2 風疹の抗体を持たない可能性がある人 早見表
生年月日・性別ワクチン接種状況注意点
1962(昭和37)年4月2日~1979(昭和54)年4月1日生まれの男性中学生の女子のみ、学校で1回の集団予防接種男性は対象ではなかったため抗体を持たない。女性も1回だけの接種では回数として不十分であり、感染する恐れがある
1979(昭和54)年4月2日~1987(昭和62)年10月1日生まれの男女中学生の男女に対し、1回の個別接種上記同様、1回だけの接種では回数として不十分で、感染する恐れがある
1987(昭和62)年10月2日~1990(平成2)年4月1日生まれの男女幼児期の男女に対し、1回の個別接種
*1990(平成2)年4月2日生まれ以降の人から、男女ともに幼児期に2回、個別接種を行うようになった。
*1 検査方法や医療機関によって料金は異なるが、抗体検査とワクチンの費用を合計すると1万円以上になる医療機関が多いようだ(要問合せ)。
日経グッデイ春割キャンペーン

RELATED ARTICLES関連する記事

医療・予防カテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 老化を進める「糖化」から身を守る対策とは?

    “老けにくい”体にしたいというのは誰もが共通に思うこと。その老化の原因の1つとして最近注目されているのが「糖化」だ。この糖化、見た目の老化はもちろん、体内の血管や内臓、骨、関節などの機能低下にも密接に関わっているという。糖化リスクを遠ざけ、老化を遅らせるためには何を実践すればいいのだろうか。今回のテーマ別特集では、糖化の健康への影響から、その対策までを一挙に紹介しよう。

  • 歩くだけではダメ? 失敗しない運動習慣の作り方

    「ひと駅前で降りて歩く」「テレビを見ながら軽い筋トレをする」…これをもって「運動習慣がある」と思っている人は意外と多い。しかし、フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんは「強度の低い運動、筋肉がつかないような運動は、いくら続けても十分な成果が得られません」と断言する。では、健康診断で引っかかった数値を改善したり、カロリーを消費して減量したり、病気を予防するといった目的を達成するためには、どのような運動をすればいいのだろうか?

  • 認知症のリスクを下げる食事のポイントは?

    近年の研究から、認知症リスクは生活習慣によって大きく変わることが分かってきた。中でも重要なのが食生活だ。米国の最新食事法をきちんと実践した人は、認知症の発症リスクが最大53%低かったという驚きの結果も出ている。では、具体的にどのような食生活にすればいいのだろうか。今回のテーマ別特集では、最新研究に基づいた「認知症を遠ざける食事」のポイントを紹介しよう。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

人生100年時代プロジェクト 日経Goodayマイドクター申し込み

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2020 Nikkei Inc. All rights reserved.