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季節の病気を上手に防ぐ

どうなる? 2015年春の花粉症

花粉飛散でヒサンな春への対処のしかた

 田中美香=医療ジャーナリスト

定着しつつあるレーザー治療に、副作用が心配なステロイド注射

今年もつらい季節がやってくる。(©Tagstock Japan-123rf)

 花粉症治療には、飲み薬や点鼻・点眼薬以外の選択肢もある。花粉症の治療として定着しつつあり、リピーターも年々増えているのがレーザー治療だ。

 レーザー治療は、鼻粘膜をレーザーで焼いて、花粉への反応を鈍くするというもの。治療前に麻酔をするので、痛みはほとんど感じない。ただし、効果の持続期間には個人差があり、数カ月から半年程度とされる。つまり、根治療法ではない。

 だが、「シーズン前にレーザー治療を済ませておけば、花粉飛散が少ない年は薬をほとんど使わずに済む可能性があります」と橋口氏は話す。治療のタイミングについては、「花粉が飛び始める前、遅くとも2月の第1週までには済ませておきたいですね」と橋口氏。「レーザーの施術後は鼻粘膜が腫れたり、鼻水が出たりという反応が多少はあります。治療時点で既に花粉が飛び始めていると、鼻粘膜が過敏になって炎症を起こしていますから、そこにレーザーで熱の刺激が加わると、さらに悪化しかねません」。

 花粉症に対するレーザー治療は、以前は自由診療として行われていたが、現在は健康保険が使える。費用は、3割負担の場合で8000~9000円が目安だ(初診料を除く)。シーズン前の投資だと思えば、さほど高いものではないかもしれない。ただし、花粉の飛散量が多い年は、薬物治療の併用が必要になることが多い。また、鼻のみをターゲットとする治療であるため、もともと鼻の症状が軽い人には向かない。当然ながら目のかゆみには効かないので、目薬は別途処方してもらう必要があり、花粉症のすべての症状から解放されるわけではない。

 なお、対症療法には、ステロイド剤の筋肉注射という手段もある。1回の注射で約30~40日間は症状がなくなる。だが、長く体内にとどまり、全身の免疫反応を抑制するため、副作用(注射部位の萎縮・陥没、感染症、体重増加、月経異常など多岐にわたる)が多いのが難点だ。仕事上マスクもメガネもできず、屋外で高度の集中力が求められる職業の人が、やむを得ず選択することはあるそうだが、一般の人は他の治療法を選ぶのが無難だろう。

2014年10月に始まった舌下免疫療法。効果はいかに?

 最後に、2014年10月から保険診療が可能になった舌下免疫療法も紹介しよう。

 舌下免疫療法は、アレルギー反応のもとになる抗原(スギ花粉症の場合はスギ花粉)を、少しずつ体内に取り込むことによって、抗原に対する過敏性を減少させていく「減感作療法」という治療法の一種だ。今回始まったのは、スギ花粉の抗原エキス(商品名:シダトレン)を舌の下に毎日少量ずつ垂らすという治療法で、注射ではないので痛みもなく、自宅でできるという話題の治療である。

 治療開始のタイミングは、1~4月の花粉シーズンを除けばいつでも構わない。花粉が飛んでいる時期は、体の免疫反応が活発なため副作用が起きやすくなるからだ。治療効果を得るためには、最低2年間は続ける必要がある。

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