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働くオンナの保健室

月経痛が重くて動けない…それは子宮内膜症かも

鎮痛剤は一時しのぎ、頼りすぎず受診を

「チョコレート嚢胞6cm以上」は手術を選択肢に

こんな人は手術を選択肢に

 外科手術は「妊娠を希望しているものの、臓器の癒着などで子宮内膜症が不妊の原因になっている、チョコレート嚢胞が6cm以上で破裂の恐れがある、またがん化のリスクがあるときなどに行う」と明楽教授。

 手術には、子宮や卵巣の機能を残す保存手術、片側の卵巣を残す準根治術、子宮と卵巣を摘出する根治術がある。年齢や症状と妊娠希望の有無によって、術式が決まる。

ホルモン薬との併用で再発防止

 保存手術はタイミングも重要。「すぐに妊娠を希望する人は、時間が経過するほど妊娠しづらくなるので、早く行うほうがいい。一方、すぐに妊娠を希望しない人は、ホルモン療法で経過観察し、妊娠を希望する時点で、手術が必要かどうか判断をする時もある」と明楽教授。

 というのも、手術にはリスクも伴うため。「チョコレート嚢胞の手術では、卵巣の正常部分へのダメージが避けられず、妊娠力に影響が出る。また月経がある限り、子宮内膜症は再発のリスクがある。術後3~5年で3割が再発するため、術後にいざ妊娠を希望したときに、チョコレート嚢胞が再発しており再手術が必要、という事態は最も避けたい。手術は一生に一度と考え、慎重に時期を選ぶべき」と明楽教授。術後の再発予防には、ホルモン療法の継続が不可欠だ。低用量ピルや黄体ホルモン剤は再発予防の効果が高いことが分かっている。

手術の場合/子宮内膜症
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 手術は腹腔鏡下手術が推奨される。「この手術は、お腹の2~4カ所に小さな穴を開け、内視鏡と器具を挿入して、病巣の切除、吸引、焼灼(しょうしゃく)などを行う。傷が小さくてすみ、回復が早く、患者の負担が少ない。開腹手術より腹腔での癒着が少なく、骨盤深部まで観察できるのもメリット」と明楽教授は話す。

40代に多く見られる子宮腺筋症
他タイプの子宮内膜症との併発も
子宮内膜症組織が子宮の筋層内で増殖と剥離 をくり返し、出血するので、痛みがとても強いのが特徴。子宮が大きくなることで、過多月経も見られる。他のタイプの子宮内膜症と併発していることが多い。

 子宮腺筋症は、子宮筋層内に子宮内膜組織が入り込んで、増殖と出血をくり返す。激しい痛み、過多月経を伴うことも。

 「妊娠中は子宮が大きくなって筋層にもすき間ができることで、子宮内膜症組織が入り込みやすくなる。子宮腺筋症が40代に多いのは、経産婦に発症しやすいため。子宮内膜症、子宮筋腫と併発することも多い」と百枝部長。治療には黄体ホルモン剤を使う。

 避妊用のIUDリングに黄体ホルモン剤を塗り込んで膣に挿入しておく治療法もある。「一度入れたら5年間は効果があるので、面倒がない。局所で作用し、副作用の心配がないのもメリット」(百枝部長)という。

(取材・文:海老根祐子/イラスト:いいあい、三弓素青)

(出典:日経ヘルス2014年5月号/記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

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