さっき行ったばかりなのに、またおしっこに行きたくなる、排尿すると痛い…。これは膀胱炎のサイン。残念ながら、自然治癒はしないもの。「処方された薬をのみ切る」「生活習慣を見直す」などで根本から治そう。
膀胱炎の約90%は「細菌性」
尿路感染症の1つで薬をしっかりのめば治る
細菌性膀胱炎は、膀胱が細菌に感染して引き起こされる。「大腸菌が原因になることが多い。尿道口から尿道を経て細菌が膀胱に侵入。尿中で大量に増殖すると膀胱の粘膜に炎症が起き、発症する。女性は、尿道口が肛門近くにあるため大腸菌などに触れやすく、また尿道が男性に比べて短いという体の構造上、膀胱炎になりやすい」と東京女子医科大学東医療センター泌尿器科の巴ひかる教授は話す。
そもそも尿は腎臓で作られ、尿管を経て、膀胱で一定量たまると尿道を通って尿道口から排出される。この尿の通り道を尿路といい、細菌性膀胱炎は尿路感染症の一つ。ちなみに腎盂腎炎(じんうじんえん)も尿路感染症の一つだ。「細菌性膀胱炎が悪化し、細菌が腎盂にまで達して腎盂腎炎になる人もいる。この場合38℃以上の高熱や腰痛を伴うことが多い」と四谷メディカルキューブ泌尿器科の嘉村康邦部長。
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- 細菌性膀胱炎の典型的な症状は
