子宮筋腫は発生場所によって3タイプに分かれる(図2)が、お腹ぽっこりになりやすいのは、筋腫が子宮の外側に向かって育つ「漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)」。「かなり大きくなるまで無症状で、お腹が出てきて初めて気づくことが多い。筋腫が大きくなると膀胱(ぼうこう)や直腸を圧迫して、頻尿や便秘などを招く」(森田教授)。
これとは反対に小さくても症状が強いのが、子宮内側の内膜直下にできる「粘膜下筋腫」だ。「筋腫のコブが突き出て子宮内膜の面積が増えるため、月経量が多くなり、その結果、貧血も起こりやすい。また、筋腫によって内膜がデコボコしてくると、受精卵が着床しにくい、流産のリスクが上がるなど、妊娠出産への影響も出やすくなる」と聖路加国際病院(東京都中央区)女性総合診療部の百枝幹雄部長。
そして、もう一つは、筋肉の中にできる「筋層内筋腫」。小さいうちは無症状だが、大きくなると過多月経や貧血など、粘膜下筋腫と同様の症状が出てくる。このタイプが一番多い。
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