猫背の改善はオフィスでの習慣から
では猫背による姿勢悪化を食い止めるにはどうしたらいいのか。仲野院長が勧めるのはオフィスでの座る姿勢の改善だ。悪い習慣を一つずつ改善すれば、姿勢も変わってくるという。方法は2つある。
1つめは、“姿勢を意識しない”でできる「環境の改善」だ。これは「正しいパソコン利用環境」として知られているものと同じ。座ってキーボードを打つ作業をしたとき、腕の曲がる角度が直角になるように、椅子の高さとキーボードの位置を調整する。さらに視線が下がらないように、ディスプレイの位置を高めに調整する。仲野院長は、「ディスプレイの位置は低すぎる人が多く、キーボードの位置は遠すぎる人が多い」と話す。
2つめは、自分で“意識して”行う「姿勢の改善」だ。まず椅子に深く座るか、背もたれにクッションを挟む。そして、座骨を立てるようにまっすぐ座る。よく「腰を立てる」という表現をするが、そのときも座骨は立っている。
さらに、おへその下に力を入れながら、頭が上から糸で吊されるような感覚で上半身を伸ばす。仲野院長は「耳後方にある骨のでっぱりを触ってみて、そこを上部に持ち上げるような感覚でもいい」と話す。こうすることで体の負担の少ない正しい姿勢を身につけられる。
また、パソコン作業中は体の動きが少なく、体が固まってしまいがち。下図に示した「肩ねじり」や「バルーンストレッチ」などの体操を行うといいだろう。
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