日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > からだケア  > 誰にも言えない…オトコのお悩み相談室  > 管理職返上も… 極端な「あがり症」は病気?
印刷

誰にも言えない…オトコのお悩み相談室

管理職返上も… 極端な「あがり症」は病気?

「社交不安障害」の可能性も

 荒川直樹=科学ライター

まだまだ男盛りの中高年に容赦なく襲いかかる体の悩み。医者に相談する勇気も出ずに、1人でもんもんと悩む人も多いことだろう。そんな人に言えない男のお悩みの数々を著名な医師に尋ね、その原因と対処法を分かりやすく解き明かす。楽しく学んで、若かりし日の輝いていた自分を取り戻そう。

 子どもの頃から「あがり症」のオレ。小学校時代の学芸会では、自分から「岩」の役に立候補したほど。大学を卒業後は、メーカーの品質管理部門に勤務。精度の高い作業をコツコツとこなす仕事ぶりが評価され、「室長」に昇進したのだが、そこで困った事態に。毎朝、現場作業員を集めて「朝礼」をしたり、社内の関係者を集めて報告会を行ったりと、人前で話をする機会が急増。あの「あがり症」が日々顔を出すように…。品質情報を伝えるだけなのに、心臓がドキドキして額からは汗がだらだら流れるほど。吐き気さえ感じることもある。今や管理職返上という言葉が頭をよぎる…。
(イラスト:川崎タカオ)

 知らない人の前で話をするのは、誰でも不安を感じ緊張するものだ。就職活動の面接などで、「話したいことの半分も話せなかった」という人は多いだろう。このように不安が強くなりがちな状態は「あがり症」「対人恐怖症」などと呼ばれる。思春期に、少なからずみられる傾向の一つで、大人になるにつれて改善することが多いとされている。完全に改善しなくても、日常生活に支障がなければ、いわゆる「シャイ」な人ということになる。

 しかし、大人になって悪化したり、不安がどんどん強くなり日常業務に支障を来すようになってきたら、一度、精神神経科や心療内科で相談してみてほしい。「社交不安障害」という病気の可能性もあるからだ。

 社交不安障害といっても、聞き覚えのない人がほとんどだと思うが、新たに登場した病気ではない。杏林大学病院精神神経科の古賀良彦教授は「かつては、あがり症を患者のパーソナリティーの問題と考え、積極的な薬物治療などは行われなかった。しかし最近は、海外での臨床研究によって有効な薬物治療が明らかになったことで、この病気に対する認識が変わった」と話す。

 そして欧米での呼び名「Social Anxiety Disorder」が日本にも登場。最初は直訳で「“社会”不安障害」と呼んでいたが、日本では「社会不安」という言葉には別の意味があるので、2008年に日本精神神経学会によって「社交不安障害」に名称変更された。

 古賀教授は「これまでの研究で、社交不安障害には、いくつかのタイプがあることが分かってきた」と話す。例えば、人とコミュニケーションするときに症状が出る場合は、「全般型」と呼ばれる。最も多いのは、「見知らぬ人や、それほど親しくない人との会話」「人前での発言、スピーチ」のときに起こる下表のような症状だ。なかには「人前で電話を取る」といったときに症状が出る場合もある。

「全般型」の社交不安障害の症状
■顔が紅くほてる■胸がドキドキして息苦しい
■額などに汗をかく■手足、体、声が震える
■吐き気が起こり、口が渇く■めまいがする

1/2 page

最後へ

次へ

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 強い足腰を維持するための「骨」の強化法

    健康長寿の大敵となる「骨の脆弱化」を予防するには、若いうちから「骨を強くする生活習慣」を取り入れていくことが大切だ。このテーマ別特集では、骨が弱くなるメカニズムや危険因子、骨を強く保つための生活習慣のポイントなどについて解説していく。

  • もの忘れと認知症の関係は? 認知症リスクを下げる生活のポイント

    年を取っても認知症にはならず、脳も元気なまま一生を終えたいと誰もが思うもの。しかし、「名前が出てこない」「自分が何をしようとしたのか忘れる」といった“もの忘れ”は、中高年になると誰もが経験する。⾃分は周りと比べて、もの忘れがひどいのでは? ひょっとして認知症が始まったのか? と不安になる人も多い。このテーマ別特集では、もの忘れの原因や、将来の認知症にどうつながるのか、認知症を予防するにはどうすればいいのかについて、一挙にまとめて紹介する。

  • 痛風だけじゃない!「高すぎる尿酸値」のリスク

    尿酸値と関係する病気といえば「痛風」を思い浮かべる人が多いだろう。だが、近年の研究から、尿酸値の高い状態が続くことは、痛風だけでなく、様々な疾患の原因となることが明らかになってきた。尿酸値が高くても何の自覚症状もないため放置している人が多いが、放置は厳禁だ。本記事では、最新研究から見えてきた「高尿酸血症を放置するリスク」と、すぐに実践したい尿酸対策をまとめる。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.