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誰にも言えない…オトコのお悩み相談室

46歳、仕事も趣味も突然やる気が失せた

これって「LOH(ロー)症候群」? 推定患者数は600万人との報告も

 荒川直樹=科学ライター

過剰なストレスがテストステロンを減らす

 知らない間にLOH症候群になるのを防ぐにはどうしたらいいのか。堀江教授は「最も重要な発症要因はストレス。毎日の、仕事のストレスを振り返り、仕事量が過剰でないか見直す必要がある」と話す。40代から60代にかけては、男の人生の「仕上げ」の時期。ついつい無理をしてしまいがちだが、逆に体はどんどんストレスに弱くなっていく。十分な休息や睡眠を取ることを忘れていると、テストステロンの分泌量が減り、LOH症候群になりかねない。堀江教授が示す以下の10カ条を参考に、生活改善を心がけよう。

男性ホルモン値を上げる10カ条
1男性ホルモンの大敵、過度の緊張を和らげよう
2積極的にゆとりのある生活を送ろう
3食事を大切に
4忙しいときこそ短時間でエクササイズ
5良い睡眠をとろう
6仲間を大切に
7無理しておしゃれをしよう
8凝り性になろう
9大声で笑おう
10目標を持とう。冒険をしよう。わくわくしよう
堀江重郎著『ホルモン力が人生を変える』(小学館101新書)をもとに編集部が作成。

 堀江教授は「女性の閉経期に訪れる更年期障害は多くの場合、時間とともに回復するが、男性の場合、待っていても回復しないことがある。重症の場合、医師と相談したうえで、男性ホルモンを注射で補充するなどの治療が必要なこともある」と話す。

 ホルモン補充療法は、減少したテストステロンを医薬品で補う治療だ。欧米では、軟膏やゲルなど自分で使用できる医薬品も登場しているが、現在の日本の保険医療では注射治療しか行えない。症状に応じて、2週間から4週間ごとに注射を繰り返す。欧米で用いられているゲル製剤を輸入して処方してくれる医療機関もあるが、保険対象外となるため全額自費治療となる。このほか、堀江教授らの研究グループは勃起不全(ED)の治療に使う「PDE5阻害薬」という薬剤を少量飲み続けることで、体内のテストステロンの量を増やせることを発見。現在、臨床研究も進められている。

 最近では、LOH症候群を診断するためにテストステロン値や骨密度などを測定すると同時に、精神的なカウンセリングなどを行う専門外来を設ける医療機関も増えている。症状が重くなる前に相談することをお勧めする。

(次回は、人前での発言を苦手とする社交不安障害に関するお悩みに答えます)

堀江重郎(ほりえ しげお)さん
順天堂大学医学部附属・順天堂医院泌尿器外科 教授
堀江重郎(ほりえ しげお)さん 1985年、東京大学医学部を卒業。東大病院勤務後、米国テキサス州で医師免許取得。2003年に帝京大学医学部泌尿器科学・主任教授に就任。12年から順天堂大学医学部泌尿器外科学・教授。日本泌尿器科学会指導医。日本抗加齢医学会副理事長。一般向けの著書に『ヤル気がでる! 最強の男性医療』(文藝春秋)、『男性の病気の手術と治療―診察室では聞けない前立腺・ED・がんの心得』(かまくら春秋社)などがある。

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