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誰にも言えない…オトコのお悩み相談室

夜の度重なるオシッコで寝不足、仕事効率はダウン

50代の過半数が悩む夜間頻尿の解決法とは?

 荒川直樹=科学ライター

夜間多尿の場合は運動、食事を改善

 先に紹介したチェック法によって、自分が「夜間多尿」であることが分かったら、夜作られるオシッコの量を適度にするよう生活改善を行おう。まずは夜の水分の取り過ぎも夜間多尿の原因だ。健康のために水を飲んでいるという人も多いが、夜間頻尿で困るようなら就寝前の水分摂取を控えめにしたい。高橋主任教授は「夜、飲み物が欲しくなる人は、塩分の取り過ぎであることも多い。塩分を控えめにすることで適度な水分摂取量にして欲しい」と話す。

 加えて、運動の機会を増やすことが有効なケースもある。中高年になると血管の機能が低下し、水分が下半身に溜まりやすくなる。典型的な例が、午後から夕方にかけてみられる「脚のむくみ」だ。この下半身に溜まった水分が就寝時に体の中心部に戻ってくるため、夜間に腎臓で作られるオシッコの量が増加してしまうのだ。高橋主任教授は「ウォーキングなど毎日、少しずつでも運動の機会を持ち、下半身のむくみを改善することも夜間頻尿の改善につながる」と話す。

 このほか、夜間多尿が特定の基礎疾患によってもたらされるケースもある。糖尿病になると1日を通じて尿量が増え、高血圧、睡眠時無呼吸症候群、心臓や腎臓の病気の一部ではとくに夜間の尿量が増えることが知られている。肥満を防ぎメタボリックシンドロームの予防対策を行ったり、血圧を管理したりするなど、夜間頻尿の傾向が見られるならば、まずは生活習慣を見直して欲しい。

浅い眠りも夜間頻尿の原因に

 夜間頻尿の3つ目の原因は「睡眠障害」だ。排尿日誌では夜間の尿量が正常で、しかも泌尿器科の病気もないのに、夜何回もオシッコのために起きてしまう場合もある。そうしたケースでは中途覚醒、早朝覚醒などの睡眠障害が潜んでいることもある。高橋主任教授は「睡眠障害で眠りが浅いと軽い尿意でも覚醒してしまいますし、逆に目が覚めたことでトイレに行きたくなるケースもあります」と話す。

 こうした場合は、「毎日規則正しく起床」「朝から昼にかけて日の光を浴びる」「午後に軽く運動をする」といった睡眠の質を高める生活を行うこと、必要に応じて睡眠外来など睡眠障害に詳しい医師に相談するといいだろう。

 さて、中高年なら誰でも体験する「夜のオシッコ問題」についてまとめてみたが、最後に高橋主任教授が推奨する夜間頻尿を改善する生活サイクルを紹介する。就寝の3時間前に飲食をすませ、しかも入浴によって下半身のむくみを改善することで、体に入った余分な水分を就寝前のオシッコで排出することができるほか、睡眠の質も改善できるというものだ。

夜間頻尿を改善する生活
(1)夕食、飲酒は就寝3時間前までにすませる
(2)食後ゆっくりと入浴する
(3)就寝前はできるだけ静かに過ごす
(4)オシッコを済ませて床に入る

 ここまで取り上げた生活改善を行っても夜間頻尿が治まらないようであれば、何かしらの病気が原因となっている可能性があるので、泌尿器科や睡眠外来を受診するとよいだろう。

高橋 悟(たかはし さとる)さん
日本大学医学部泌尿器科学系 主任教授
高橋 悟(たかはし さとる)さん 1985年、群馬大学医学部を卒業。東京大学医学部附属病院、米メイヨークリニックなどの勤務、東京大学医学部助教授を経て、2005年より現職。2003年には、天皇陛下の「前立腺がん」の手術を担当する医療チームに加わった。排尿関連のトラブルでは、日中や睡眠中に突然の強い尿意におそわれる「過活動膀胱」や、排尿障害を引き起こす「前立腺肥大症」などの治療を多く手がけている。

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