50、60歳になっても紫外線対策を
レーザー治療や凍結療法で取り去ったシミやイボは、治療後のケアも大切だ。菊池院長は「せっかくきれいに取れても、その後に強い紫外線を浴びれば、再びシミとなるケースもある。治療を行った場所は日焼け止め(サンスクリーン剤)などでしっかり防御しよう」と話す。また、シミやイボは次々と出てくるもの、「50、60歳を過ぎて、今さらケアしても」と諦めるのではなく、いくつになっても紫外線対策を怠らないようにしたい。
なお、顔にできるトラブルはシミ以外にも、ソバカス、各種あざ、母斑(ぼはん)などがある。これらはレーザーや凍結療法では治療効果が得られにくいので、皮膚科でよく相談して欲しい。
また、ゴルファーや釣り人など、強い日光を長期間浴び続けていた人で注意したいのは、「日光角化症」という病気だ。シミやイボと似ているが、これは有棘(ゆうきょく)細胞がんという、皮膚がんのごく早期の病変と考えられる。がんに移行する前に治療することが重要なので、50代を過ぎて「紅くまだら状のシミ」「黄味がかった“かさぶた”のついたシミ」など異常なシミを見つけたら早めに皮膚科に相談したい。
男の「見た目」を左右するシミやイボ。早め早めに対処することが「若々しく元気な中高年」であり続けるために重要だ。
医学博士、菊池皮膚科医院 理事長
