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誰にも言えない…オトコのお悩み相談室

夏バテ? なんだか性欲がなくなった…

精力減退が気になり始めたら、血管ケアの開始どき

 荒川直樹=科学ライター

ED薬による早期治療で自信を取り戻す

 こんなにも生活に影響を与える精力減退症状が続く場合は動脈硬化も疑う必要がある。「精力減退が気になり始めたら、血管ケアの開始どき」というわけだ。

 血管ケアとして日常で取り組めることは、やはり運動と食事の見直しだ。肥満の人は、座りがちな生活を改め、ウォーキングなど有酸素運動を行おう。食事は、緑黄色野菜、ビタミンC、ポリフェノール類など抗酸化成分を含んだ食品をしっかり取る。このほか、酒とタバコも控えたほうが良い。

 医療機関での治療では、心身の状況を精査したうえで、バイアグラ、シアリス、レビトラなどのED治療薬(PDE5阻害剤)を用いる。シアリスは効果の持続性が高く、レビトラは即効性があるといった特徴がある。「その服用によって、陰茎動脈など体の一部の血管の拡張機能が向上したり、血管の修復細胞が増える。シアリスの有効成分『タダラフィル』などでは陰茎動脈への効果だけにとどまらないという研究も出てきた」(永尾センター長)。

 例えば、タダラフィルを服用することにより、3カ月後に血管の拡張機能が改善し、血管を修復するための「血管内皮前駆細胞」が増えたことを示す論文もある(Foresta C.et.al.Int J Impot Res 2006;18:484-488)。また、低用量のタダラフィル製剤(商品名:ザルディア)は、前立腺肥大症の症状(下部尿路症状)を改善する目的で使われているが、これも血流の改善が作用していると考えられている。

 一方、ED治療薬はメンタル由来の精力減退に有効なケースもある。永尾センター長は、「うつ傾向のある人はEDをもたらしやすいが、PDE5阻害剤によってEDを改善すると、自信を取り戻し日常の気分も改善することがある」という。

 患者のなかには、「ちょっと疲れているだけで、まだEDじゃない」などとED治療薬の使用に拒否反応を示す場合もある。これに対して永尾センター長は、「EDの治療開始は完全に勃起しなくなってからではなく、パートナーとの生活になんらかの問題を生じたときから手を打つほうがよい。ED治療薬を使うことで自信を取り戻すことにつながる」と話す。

 しかもED治療薬によって、夫婦お互いの性生活に対する「意欲」や「満足度」も高まることが多いという。男性の場合、勃起力と性欲は表裏一体の関係にあり、いわゆる精力減退といわれるような状況を改善することにつながる。ED治療薬により夫婦の「間合い」を取り戻すことは、性行為の満足だけではなく、それまで夫婦で紡ぎ上げてきた「家庭生活」の全体によい影響を与えるという。

 いつまでもセックスを楽しめる体を維持することは、若々しい血管を維持し、健康的な生活を送ることにつながるのだ。

永尾光一(ながお こういち)さん
東邦大学医学部泌尿器科学講座 教授。同大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター センター長
永尾光一(ながお こういち)さん 昭和大学医学部で形成外科学を8年間専攻。その後、東邦大学医学部で泌尿器科学を専攻し、両方の診療科部長を経験(二つの基本領域専門医を取得)。得意分野はマイクロサージャリーをはじめとする生殖医学領域(主に陰茎・陰嚢)の形成外科的手術。趣味はサッカー・野球観戦。

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