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誰にも言えない…オトコのお悩み相談室

“分かっちゃいるけど止められない”  コレってまさかアル中?

アルコールは“出来損ないの麻酔薬”、毎日ビール中瓶3本で赤信号

 荒川直樹=科学ライター

飲酒習慣がうつ病を誘発する

 飲酒の4つの段階のなかで、ビジネスマンにとって重要なポイントは、習慣飲酒と強迫飲酒の境かもしれない。そこには、正常かアル中かの明確な境界があるようでいて、実はなだらかなグレーゾーンが広がっている。

 どうしてアルコール依存は進んでしまうのか。そこにはアルコールの脳に対する作用メカニズムが関与している。垣渕医師は「多くの患者さんは、アルコールは食品や嗜好品だと思っていますが、その性質を理解するには、アルコールは医薬品だと考えた方がいい。分かりやすくいえば、アルコールは『出来損ないの麻酔薬』です」と話す。

 例えば、アルコールには脳内で興奮を起こすグルタミン酸などの神経伝達物質の働きを抑制する作用があり、飲むと不安が解消したり、リラックスした気分になったりする。さらにオピオイドという脳に快楽をもたらす神経伝達物質が分泌され、楽しい気分(多幸感)をもたらしてくれる。こうした作用が、仕事の疲れなどを癒してくれるほか、音楽家、建築家など芸術的なセンスを求められる仕事などでは、お酒が仕事にプラスに働くこともある。

 しかし、こうした作用には、徐々に耐性ができる。つまり、脳はアルコールがある状態に順応してしまい、アルコールが消失すると以前より不安が増し、緊張が高まってしまう。それを解消しようと、飲酒の欲求が高まってくるのだ。

 こうした脳の状況をよく表しているのが「うつ」の問題だ。垣渕医師は「アルコール依存症の患者の4割ほどがうつ病を合併している。患者は、不安など抑うつ気分を解消するためにお酒を飲んでしまうというが、逆にお酒がうつ病を悪化させることを知らないで飲酒していることが多い」と話す。

 まだ自分は、正常な「習慣飲酒」と思っている人も、健康診断の結果や日ごろの気分などを振り返ってみて、そこにこのような「飲酒問題」はないかどうかを考えてほしい。

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