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誰にも言えない…オトコのお悩み相談室

ある日突然腕が上がらない…五十肩を防ぐ3つの簡単ストレッチ

“動きにくい肩”は将来の全身の運動不調を示すサインだった

 荒川直樹=科学ライター

まだまだ男盛りの中高年に容赦なく襲いかかる体の悩み。医者に相談する勇気も出ずに、1人でもんもんと悩む人も多いことだろう。そんな人に言えない男のお悩みの数々を著名な医師に尋ね、その原因と対処法をコミカルで分かりやすく解き明かす。楽しく学んで、若かりし日の輝いていた自分を取り戻そう。

医療機器メーカー総務課勤務、人から「若く見えるね」と言われるのがうれしい44歳。パソコン作業に偏りがちな日常生活がたたったのか、最近どうも肩の動きがぎこちなくなってきた。週明けの通勤電車では利き手でつり革が持ちにくい。社内ではずっと隠していたが、部内の若手の送別会で、万歳三唱の際に腕を上げるのに難儀しているのを見た部下が「あれ課長、五十肩っすか」とちゃかす。すかさず部長が「おいおい、まだ四十肩ぐらいにしてやれよ」というと部内は大爆笑。笑顔でごまかしたものの、くっ、悔しい。若さが売りのオレなのに…。早くこの痛みを治した~い。
(イラスト:川崎タカオ)
[画像のクリックで拡大表示]

 中高年になると「腕を動かすと肩に痛みを感じる」「腕の動きが制限されて、腕を上げたり、服を着替えたりという動作がしにくくなる」といった症状が出ることがある。江戸時代には「五十肩」という名前で呼ばれるようになるが、「そこまで長生きしておめでとう」という意味もあったらしい。

 しかし、近年、症状を訴える人の若年化が進み、昭和になると四十肩という言葉が登場。そのうち三十肩と呼ばれる日も来るのか…。

 仲野整體東京青山の仲野孝明院長は「肩のトラブル若年化の主な原因は、パソコン作業などデスクワーク時の姿勢の悪化と運動不足がある」と話す。ただ、たかが肩と侮ってはいけない。肩の動きの不調は、腰や脚の動きにも悪い影響を与え、将来、いわゆるロコモティブシンドローム(運動器症候群)を引き起こすことにもつながりかねないという(関連記事「40代以上が危ない! 8割が20年後に要介護!?【中野ジェームズ修一】」)を参照。

 仲野院長は「五十肩はもちろん、ちょっとした肩の不調にも気を配り、生活から改善することが大切だ」と話す。

肩の動きをチェックしてみよう

 五十肩とは医学的にはどういう病気なのか。肩の動きに関係する主な骨は上腕骨、肩甲骨、鎖骨の3つ。これらの骨には大小さまざまな筋肉がついているが、そのうちインナーマッスルと呼ばれる深層部にある筋肉や腱にキズがついたり、ときに石灰が沈着して起こるのが五十肩だ。症状が重く、エコー(超音波画像診断)やMRI(核磁気共鳴画像法)などで診断された場合は、肩関節周囲炎石灰沈着性腱炎などと診断されるが、一般的には四十肩、五十肩などと俗称で呼ばれる。

 五十肩の原因について仲野院長は「運動不足などで肩関節の可動範囲が狭くなると、ちょっとした動きで筋肉や腱に負担がかかることがある」と話す。肩の老化と言っていいかもしれない。以下の方法で、ちょっと自分の肩の可動範囲をチェックしてみよう。

(1)腕を真上に上げる動作
 まず両腕を前から真上に上げる。「気を付け」の姿勢を起点として、ゆっくり腕を上げて耳の横まで180度上げられれば合格。痛みは感じなくても、少しずつ可動範囲が狭くなり「つり革」につかまりにくくなっている人もいるからご用心。

(2)腕を横に上げる動作1
 「気を付け」の姿勢から、手のひらを前に向けて、両腕を横から耳の横まで上げる(腕が横を向いた時に親指が上)。肘を伸ばしたまま、自然に腕が耳までつけば合格。

(3)腕を横に上げる動作2
 (2)と同じ動作を、手のひらを後ろに向けて行う(腕が横を向いた時に親指が下)。ちょっとやりにくいはずだ。可動範囲が狭くなったり、肘が曲がったりしてしまうときは、肩の老化が始まっているサインだ。

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