日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > からだケア  > おとなのカラダゼミナール  > 若すぎる見た目は大病のサイン?  > 2ページ
印刷

おとなのカラダゼミナール

若すぎる見た目は大病のサイン?

舌、爪、顔に隠されている病気のサインにご注意【後編】

 佐田節子=ライター

年齢不相応の若々しさは危険信号

 実年齢より若く見られると、誰でもうれしい。だが、それも程度もの。年齢不相応の若々しさは、むしろバランスを失った状態であり、不健康の表れと漢方では見なされる。たとえば、還暦を過ぎたのに、シワやたるみが少なく、髪は染めてもいないのに黒々とし、いつも元気いっぱいに飛び回っている。美容整形をしているわけでもないのに、見た目はせいぜい50歳くらいにしか見えない…。そうした人たちは“アンチエイジングな人”の見本のように思えるが、「実はこのタイプの人は知らないうちに心臓病や糖尿病、がんなどの病気が進行していることがあり、ひとたび患うと症状が重くなりやすいのです」と丁氏。これはどういうことなのだろうか?

 漢方では、体質を大きく「虚証」(きょしょう)、「中庸」(ちゅうよう)、「実証」(じっしょう)に分類する(表1)。虚証は体力がなく、無理の利かない体質。一方、実証は元気で体力があり、睡眠不足でもばりばり仕事をこなす。そして中庸はその中間で、最もバランスが取れた、病気をしにくい状態だ。

 「虚証も実証もバランスの崩れた状態であり、その偏りが大きくなるほど病気になりやすいといえます。特に、実証は体力があるので知らず知らずのうちに無理を重ね、ある日突然、病に倒れてしまうことがあります。病気に対する反応も強いので、症状が激しく出て、大病になりやすい傾向も。見た目が実年齢より10歳も若いような人は、この実証タイプがほとんどなのです」と丁氏は説明する。

表1◎ 漢方では「虚証」「実証」ともバランスの崩れた状態
実証中庸虚証
体つき筋肉質どちらともいえない痩せ型、あるいは 水太り
行動範囲広い・スポーツ好き狭い・引きこもりがち
大きい小さい
顔つや良い青白い
食欲食事は早く大食い食は細い・ゆっくり食べる
疲労感じない・体力に自信あり疲れやすい・体力に自信なし
疲労回復早い遅い
健康健康的健康に不安
風邪への抵抗力ありなし
脈・血圧力強い・高血圧細く弱々しい・低血圧
着衣状況薄着厚着
手足の冷えなし・冷えに強いあり・冷えに弱い
飲食冷飲食を好む温飲食を好む
生活不規則・寝食を忘れることがある規則的
徹夜翌日もほぼ大丈夫できない・翌日寝込む
どちらにも偏らない「中庸」の状態が、理想的なバランスの取れた状態。表は、丁宗鐵氏が院長を務める百済診療所のホームページの資料を基に編集部で作成。

 あまりに老けて見られるのも問題だが、若すぎるのも良くないというわけだ。「例えば、歴代の総理大臣を振り返っても、髪が黒々として、若々しくエネルギッシュに動き回っていた人は、突然、心臓や脳卒中などの病で倒れることが少なくありません。一方、年とともに筋肉も脂肪も徐々に落ち、髪も白くなり、枯れるように年を取っていった人は、大病もせず、元気で長生きをしていることが多い。故・三木武夫さんや村山富市さんらはその典型ですね」(丁氏)。

 そこでセルフチェック。実年齢と見た目年齢にどれだけギャップがあるか、職場や飲み会などで「何歳に見える?」と周囲の人に聞いてみよう。その回答の判定法を丁氏はこんなふうに教えてくれた。「年齢相応に見られたら、安心してください。もし5歳若く見られたら、喜んでください。しかし、仮に10歳も若く見られたら、喜んでいる場合ではありません。一度、漢方の専門医に診てもらうことをお勧めします」(丁氏)。

丁宗鐵(てい むねてつ)さん
日本薬科大学 教授
丁宗鐵(てい むねてつ)さん 1947年、東京都生まれ。横浜市立大学医学部大学院修了。医学博士。米国スローン・ケタリング癌研究所客員研究員、北里研究所東洋医学総合研究所研究部門長、東京大学大学院医学系研究科生体防御機能学講座客員助教授、東京女子医科大学特任教授などを経て、百済診療所(東京都中央区)を開設。日本薬科大学教授も務める。『その生き方だとがんになる』(新潮文庫)など著書多数。

先頭へ

前へ

2/2 page

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 歩くだけではダメ? 失敗しない運動習慣の作り方

    「ひと駅前で降りて歩く」「テレビを見ながら軽い筋トレをする」…これをもって「運動習慣がある」と思っている人は意外と多い。しかし、フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんは「強度の低い運動、筋肉がつかないような運動は、いくら続けても十分な成果が得られません」と断言する。では、健康診断で引っかかった数値を改善したり、カロリーを消費して減量したり、病気を予防するといった目的を達成するためには、どのような運動をすればいいのだろうか?

  • 認知症のリスクを下げる食事のポイントは?

    近年の研究から、認知症リスクは生活習慣によって大きく変わることが分かってきた。中でも重要なのが食生活だ。米国の最新食事法をきちんと実践した人は、認知症の発症リスクが最大53%低かったという驚きの結果も出ている。では、具体的にどのような食生活にすればいいのだろうか。今回のテーマ別特集では、最新研究に基づいた「認知症を遠ざける食事」のポイントを紹介しよう。

  • 宴会で「尿酸値・血糖値・中性脂肪」を上げない賢い飲み方

    年末年始や年度の変わり目など、宴会が増える季節に、楽しくお酒を飲みながらふと頭をよぎるのが、「体重の増加」と「気になる検査値への影響」ではないだろうか。暴飲暴食が続くとさまざまな検査値に影響が及ぶ。今回は、働き盛りの世代に身近な「尿酸値」「血糖値」「中性脂肪」を上げないための、宴会での上手な飲み方・食べ方のコツをまとめた。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

人生100年時代プロジェクト

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2020 Nikkei Inc. All rights reserved.