日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > からだケア  > おとなのカラダゼミナール  > 「だまし絵」が人により違って見えるのは何故?  > 5ページ目
印刷

おとなのカラダゼミナール

「だまし絵」が人により違って見えるのは何故?

人が見ているのは“脳が編集した画像”だった

 北村 昌陽=科学・医療ジャーナリスト

[画像のクリックで拡大表示]
枯葉の虫食い穴の中に、こんな姿が隠れている。もう一度、前ページのイラストに戻ってみて。(『だまし絵 心理の迷宮を楽しむ本』(河出書房新社)より引用)

 いかがだろう。最初は枯葉にしか見えなかったのに、2匹の動物が隠れていることを知ったあとは、姿がくっきりと浮かんで見えるようになったのではないだろうか。

 「イラストは何も変わっていません。変わったのは、見ている人の脳です」(竹内さん)

 隠れている動物の存在を知った脳は、常にそういう見方でこのイラストを見る。「そこに動物がいるはず」という型にはめて、解釈するのだ。一度そうなってしまうと、初めに見えた、まっさらの「枯葉のイラスト」は、二度と見えない。常に動物が浮かび上がってしまうのだ。

 私たちが日常的に行っている「見る」という行為には、こんなタイプの型にはめる解釈が無数に含まれている。「型にはめることで、情報処理の手間が減る。脳にかかる負担が軽くなるわけです」と竹内さんはいう。これも、私たちの脳が生きるために身につけた機能といえる。

 「だまし絵」は、そんな脳の隠れた働きぶりを体感する機会だ。不思議な感覚を味わいながら、人知れず働く脳に想いを馳せてみてはいかがだろう。

竹内龍人(たけうち たつと)さん
日本女子大学 人間社会学部心理学科 教授
竹内龍人(たけうち たつと)さん 京都大学文学部心理学専攻卒業。東京大学大学院、カリフォルニア大学バークレー校心理学部、日本電信電話株式会社(コミュニケーション科学基礎研究所)を経て、現職。知覚、認知心理学の研究に取り組む。著書『だまし絵 心理の迷宮を楽しむ本』(河出書房新社)など。

先頭へ

前へ

5/5 page

日経グッデイ春割キャンペーン

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 肩の痛みから高血圧まで、「姿勢の崩れ」は様々な不調の原因に

    「姿勢」が、肩こりや腰痛の原因になることを知っている人は多いだろうが、足の痛みや高血圧、誤嚥性肺炎まで、全身の様々な不調・疾患の原因になることをご存じの方は少ないかもしれない。これまでに掲載した人気記事から、姿勢と様々な病気・不調との関係について知っておきたいことをコンパクトにまとめた。

  • あなたも「隠れ心房細動」?! 高齢化で急増する危険な不整脈

    脈の速さやリズムが乱れる「不整脈」。その一種である「心房細動」は、高齢化に伴い患者数が増加しており、潜在患者も含めると100万人を超えると言われている。心房細動の怖いところは、放置すると脳梗塞などの命に関わる病気を引き起こす可能性があることだ。本記事では、心房細動の症状や早期発見のコツ、治療のポイントなどをコンパクトにまとめた。

  • 変形性膝関節症のつらい痛みを改善する運動とは?

    年を取ると多くの人が感じる「膝の痛み」。その原因で最もよくあるケースが「変形性膝関節症」だ。膝が痛いと外出がおっくうになり、体を動かす機会が減るため、そのまま何もしないとますます足腰が衰えてしまう。だが実は、変形性膝関節症の痛みをとり、関節の動きを改善するために有効なのが、膝への負担を抑えた「運動」なのだ。ここでは、膝の痛みが起きる仕組みから、改善するための運動のやり方までをまとめよう。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設 日経Gooday春割キャンペーン

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.