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おとなのカラダゼミナール

我慢したおならはどこへ行く?

より「大型」のものを誘発する恐れも

 日経Gooday編集部

我慢しても“におい”は抑えられない

 硫化水素は大腸の腸内細菌によって作られる。食物繊維を餌にして、短鎖脂肪酸という大腸にとって必要な物質を作る過程で発生する。その臭いは“卵が腐ったような”とよく形容される。おならの成分の99%は無臭性のガスで、硫化水素など、臭い成分は残りの1%に過ぎない。臭いのきついおならの場合は、40~50ppmの硫化水素が含まれるそうだ。

 「おならを我慢すると、大腸の腸管の粘膜にある酵素がごく微量の硫化水素を分解するが、その一方で新たな硫化水素が生成されるため、硫化水素の濃度が下がることはない」(大毛氏)。つまり、いったん出すのを我慢しても、その後で出すおならの臭いを抑えることはできないということだ。

 一部の人は直腸の腸内細菌によってメタンガスが発生するが、日本人ではほとんどいないという。おならの代名詞としてよく耳にする成分だが、実は無臭である。

 まとめると、おならの成分には、排出を我慢することで腸内に残るものと、腸管を通じて体内に吸収されるものがある。腸管で吸収されないのは窒素。硫化水素はごく微量しか吸収されない。

おならの我慢は便秘の原因に

 では、おならを我慢することで、体にはどのような影響があるのか。日常的には、おならをいったん我慢しても、次第に我慢が難しくなり、かえって大きなおならになってしまう経験をした方が多いのではないだろうか。

 大毛氏に聞くと、「おならを我慢していると腸が張って動きが悪くなり、便が停滞することで、ますますガスがたまるという悪循環になる」と教えてくれた。食物繊維の摂取が不足して便秘がちな人は、大腸の壁が外側に向かって袋状に飛び出す「大腸憩室」ができやすい。ガスで腸が拡張した際に、腸壁の弱いところが膨らむのではないかと考えられている。大腸憩室が炎症を起こすと、穴が開いて腹膜炎になることもある。おならの我慢は禁物ということか。

写真1◎ 大腸憩室
食物繊維の摂取が不足して便秘がちな人は、大腸の壁が外側に向かって袋状に飛び出す「大腸憩室」ができやすい。この中に我慢したおならがこもることもある 。(写真提供:広島大学病院内視鏡診療科診療講師 上野義隆氏)
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