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おとなのカラダゼミナール

人はどうして、訳の分からない夢を見るの?

脳が記憶をランダムにつなぎ合わせて映像化していた

 佐田節子=ライター

脳の中でリアルな映像を“上映”している!

 下の画像は、レム睡眠中に眼球が急速に動いているときと、覚醒時に暗闇で目を動かしているときの脳活動を示したもの。レム睡眠時には後頭部にある視覚野が活動しているが、暗闇で目を開けて眼球を動かしても視覚野は活動していない。どちらも暗い中で目を動かしているのは同じなのだが、レム睡眠中の方は視覚野が盛んに働き、まさに夢を「見ている」状態なのだ。

夢を見ているときは脳の視覚野が活動する
夢を見ているときは脳の視覚野が活動する
[画像のクリックで拡大表示]
夢を見ているときは脳の視覚野が活動する
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レム睡眠時、眼球が忙しく動いているときに夢を見ている。このときの脳の状態をf MRIで調べたのが、左の画像。後頭部の視覚野(丸で囲んだ部分)が活動している。なお、その右横の活性部位は、眼球運動に関係している。一方、覚醒時に暗室で目を動かしても、何も見えないため、視覚野は活動していなかった(右)。(画像提供:宮内哲さん)

 「網膜から入ってきた視覚情報が最初に到達する領域を第一次視覚野と言いますが、レム睡眠中は13人の被験者全員で、この部位の活動が見られました。夢を見ているとき、私たちの脳は自発的にリアルな画像を作り、それを目で追って見ている。夢はまさに自分自身が作る究極のバーチャルリアリティーと言えるわけです。自分の脳がどんなリアルな映像を作り出すか、どんな展開になるのか…。私自身はこのバーチャルリアリティーを見るのを楽しみにしています」と宮内さんは話す。

 夢は、記憶の断片を材料にして自分自身の脳が紡ぐリアルな物語。なぜ、何のためにそんなことが起こるのかは不明だが、なんとも奥深い脳の働きではないか。さて、今夜はどんな夢を見るだろうか(悪夢でないことを祈りつつ…)。

福田一彦(ふくだ かずひこ)さん
江戸川大学社会学部人間心理学科 教授
福田一彦(ふくだ かずひこ)さん 早稲田大学第一文学部卒業。同大文学研究科博士課程満期退学。医学博士。福島大学教育学部教授などを経て、2010年から現職。専門は精神生理学、睡眠学。日本睡眠学会理事、日本睡眠改善協議会理事なども務める。著書に『「金縛り」の謎を解く』(PHPサイエンス・ワールド新書)、『応用講座 睡眠改善学』(ゆまに書房)(監修)など。
宮内哲(みやうち さとる)さん
国立研究開発法人 情報通信研究機構 研究員
宮内哲(みやうち さとる)さん 早稲田大学第一文学部卒業。同大文学研究科博士課程満期退学。医学博士。fMRI、脳磁波、脳波などによる脳機能計測に関する研究開発に従事。ブラウン大学客員研究員、岡崎国立共同研究機構生理学研究所高次神経性調節部門助手、郵政省通信総合研究所主任研究官、情報通信研究機構主任研究員などを経て現職。

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