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おとなのカラダゼミナール

「ため息」は体にいい? 悪い?

緊張をほぐし、自律神経のバランスを整えるリカバリーショット

 北村 昌陽=科学・医療ジャーナリスト

ため息が続いたら交友関係を見直す!?

 ため息は、リカバリーショット。崩れたバランスを立て直す作用はあるが、それはあくまでも対症療法だ。

 「ため息に気付いたら、自分が何にため息をついたのかを考えるべきでしょう」と小林氏は言う。体は何かストレスを感知したから緊張し、ため息でそれをほぐそうとした。ならば、緊張の大元は何?と考えてみるわけだ。

 つまり、ため息を通じて私たちは、自分が抱えるストレス源をあぶり出すことができる。そこで浮かぶ問題をどうするか。どうにかしなければ、いつまでもため息をつき続けることになるだろう。

 「今の社会で、ため息をつきたくなる理由のほとんどは、対人関係の問題。もし同じ問題で連日10回もため息をついているようなら、交友関係を考え直してもいいのでは」(小林氏)

 「ため息ぐらいで大げさな」と思うかもしれない。だが、「ストレスを我慢し続けて体を壊すのはバカげています」と小林氏は話す。

 ため息はストレスのサイン。それをどう受け止めるかは、自分次第だ。そう考えると、「ため息をつくと幸せが逃げる」という冒頭の言葉は、「ため息をつくだけでは幸せになれない。問題の根本を直視しなさい」という意味にも取れる。

 なるほど。ため息一つにも、意外と深い意味が隠れているようだ。

小林弘幸(こばやし ひろゆき)さん
順天堂大学医学部付属 順天堂医院 総合診療科・病院管理学 教授
小林弘幸(こばやし ひろゆき)さん 1960年埼玉県生まれ。順天堂大学医学部卒業。同大学大学院医学研究科修了。自律神経研究の第一人者として、ベストパフォーマンスを出すための方法論を研究・分析。アスリート、経営者、文化人などの健康指導に携わる。

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