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おとなのカラダゼミナール

「異性愛」か「同性愛」かは何で決まる?

恋愛対象は体ではなく“脳の性別”が決めるものだった

 佐田節子=ライター

思春期のホルモン分泌も脳の性別に影響

 「さらに最近の研究では、お腹の中にいる発達期だけでなく、思春期も脳の性別に大きな影響を及ぼすことがわかってきました。第二次性徴期(せいちょうき)と呼ばれる思春期は、性ホルモンの分泌が盛んになり、心身ともに大人の男性、女性へと変わっていきます。詳しいメカニズムは解明されていませんが、この時期に分泌される男性ホルモンや女性ホルモンの働きによって、脳も男性の脳、女性の脳へと発達していくのです。いわば、心の性別の仕上げの時期と言えます」(塚原さん)

 遺伝子によって男女の性別が決まり、さらに胎児の頃には男性ホルモンによって心の性別が決まる。そして思春期にも性ホルモンの洗礼を受けて、大人の男性、女性へと変化していく。体と心の性別は思った以上に複雑に決められているものだと、驚かされる。

 「異性に恋をして、結婚をして、子供をもうけて…ということを私たちは当たり前のように考えていますが、脳の性差の仕組みを考えると、これらはいくつもの条件が重なった末の“偶然”のようなものにも思えてきますね」と塚原さん。

 なるほど、確かに大きな偶然なのかもしれない。そんな気持ちで、日ごろ接しているパートナーを見つめ直せば、いつもとは違った感慨がこみ上げてくるかも?

塚原伸治(つかはら しんじ)さん
埼玉大学大学院理工学研究科准教授
塚原伸治(つかはら しんじ)さん 名古屋大学大学院生命農学研究科修了。博士(農学)。早稲田大学人間総合研究センター助手、神戸大学大学院自然科学研究科助教、国立環境研究所主任研究員などを経て、2009年から現職。専門は、行動神経内分泌学、神経毒性学。

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